◆報知新聞社後援 男子プロゴルフツアー 長嶋茂雄招待 セガサミーカップ第2日(1日、北海道・ザ・ノースカントリーGC=7167ヤード、パー72)
3打差13位で出た谷原秀人(37)=国際スポーツ振興協会=が7バーディー、ボギーなしでこの日ベストスコアの65で回り、通算9アンダーの首位に浮上した。2週前に初出場したメジャーの全米オープン(オークモントCC)の経験を生かし、今季初優勝と2年ぶり3度目の全米プロ(28日開幕・バルタスロールGC)切符獲得を狙う。
谷原が世界基準のショットとパットで北の大地を沸かせた。今季自己最少に並ぶ65で首位に立ち「パットが良かった。グリーンが重いので考え過ぎないように、今週はイメージを持ったら早めに打つようにしています」。6番と14番で5メートル、13番で7メートルを沈めるなど、9ホールで1パットの計27パットだ。
初出場で51位となった全米オープン(OP)の残像に悩まされた。帰国直後の出場となった前週は、グリーン上で苦戦して予選落ち。日本ツアー屈指のパット巧者も「(全米OPの)スピードと傾斜は今までで初めてくらい難しかった。もう余韻が残り過ぎていて修正できなかった」と振り返った。
全米OPでは2009年マスターズ王者のアンヘル・カブレラ(46)=アルゼンチン=と同組で回り「飛距離があるのに方向性もある」と感嘆。前週末から飛距離アップに“座学”を始めた。ドラコンプロの安楽拓也(46)のDVD7枚を約2万円で購入。自宅で見て「力感や下半身の使い方」を研究した。今大会同組で回った永野竜太郎、薗田峻輔の飛ばし屋に「置いていかれないので大満足」と効果を実感した。
全米プロは世界ランク100位以内は慣例で招待される。同103位の谷原は「出たい」と熱望。すでに14日開幕の全英オープン切符も獲得しており、同一シーズンでは自身最多となる3メジャー出場の可能性も出てきた。「週末のグリーンをどう克服できるかですね」。通算12勝目を、今季目標の「賞金王」に向けた足がかりにする。(榎本 友一)