【全米プロ】松山復活予感!メジャー初日自己最少タイ69


 ◆男子プロゴルフツアー・メジャー最終戦 全米プロゴルフ選手権第1日(28日、米バルタスロールGC=7428ヤード、パー70)

 【スプリングフィールド(米ニュージャージー州)28日=高橋宏磁】海外メジャーで2戦連続予選落ちしている松山英樹(24)=LEXUS=が好スタートを切った。3バーディー、2ボギーの1アンダー69で首位と4打差21位。4大メジャーでは昨年の全英オープン以来の60台で回り、初日では自己最少スコアに並ぶ69だった。リオ五輪日本代表の池田勇太(30)=日清食品=はイーブンパー70で36位。谷原秀人(37)=国際スポーツ振興協会=は1オーバーで55位発進。

 無精ひげをたくわえた日本のエースが、復調へ確かな一歩を踏みだした。4大メジャーの初日では自己最少スコアに並ぶ69のスコアを出した。「どのラウンド(R)でも、もっと伸ばしたいと思う。54が出てれば別ですけど」。全く満足する様子は見られなかったが、力強い口調が頼もしい。

 メジャーで2戦連続でまさかの予選落ち。不調だったショットにキレが戻った。パーオン率は約83%で部門別ランク6位。圧巻は18番パー5だ。ピンまで残り約240ヤード。3アイアンで放った第2打はカップをかすめ、もう少しでアルバトロスとなるピン奥2メートルへ。イーグルこそ逃したが、確実にバーディーを奪った。

 ショットが乱れても、しぶとく粘った。15番では1、2打目ともラフを渡り歩くピンチ。だが2メートルのパーパットを沈めてしのいだ。続く16番は第1打をバンカーに入れながらパーセーブ。「あれが入ってくれたおかげで、その後(17、18番と)バーディーバーディーが来た」と手応えをにじませた。

 意義ある好スタートだ。今大会から、2年間も使用した前モデルのアイアン(4~9I、PW)を約2か月ぶりに復活させた。一方で3Iは7月から投入した新兵器。新旧どちらもナイスショットを連発したのは、5月から取り組むスイング改造に光が見えた証拠でもある。「スイングが固まればクラブは関係なくなる。もうちょっと安定したものにできれば」と説明した。

 炎天下のラウンドを終えた後は、汗を拭きながら約80分、黙々とパター練習を繰り返した。約2メートルのチャンスを3回も外すなどグリーン上では苦戦しただけに「明日は(パットが)入るように頑張りたい」とうなずいた。ショットへの不安は消えつつある。思い通りのパットができた時、怪物が完全復活へさらに近づく。

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