【オーガスタ(米ジョージア州)2日=榎本友一】米男子ゴルフツアーの今季メジャー初戦、マスターズは6日から4日間、米ジョージア州のオーガスタナショナルGCで行われる。今季米ツアー2勝の松山英樹(25)=LEXUS=ら日本勢3人は会場で練習ラウンド。2日付の地元紙は「松山が日本の希望をもたらす」との趣旨で特集記事を掲載した。10年ぶり2度目の出場となった谷原秀人(38)=国際スポーツ振興協会=は、初の上位進出で世界再進出を狙う。
日本男子の海外メジャー制覇に向け、強い日差しの下で精力的に練習した。アマチュア時代を含めて4年連続6度目の出場となる松山は2日、昼前に会場入り。パット、アプローチ、ショットを練習。昼すぎからパット・ペレス(米国)とともに18ホールを回った。
TBSの現地解説で会場入りした中嶋常幸(62)と10番ティーで、握手を交わしてあいさつ。ラウンド後、ドライビングレンジで入念にショットを確認した。2月のフェニックスオープンで今季2勝目後、ショットとパットが不調で4戦連続で優勝争いから遠ざかる。練習場では世界屈指の精度を誇るショットが左右に曲がり、いらだつ場面もあった。パットも含めて約2時間打ち込んで、無言で会場を後にした。
不満そうな表情は決意の裏返しでもある。世界ランク4位で迎える今大会は周囲の期待だけでなく、松山自身の決意も大きい。「HIDEKI!」と声をかけてくる、サインと写真撮影を求めて殺到する子供たちにできる限り丁寧に応じていた。
2日付の地元紙「オーガスタ・クロニクル」は中面に「松山が日本にグリーンジャケットへの希望をもたらす」との見出しを立て、1ページにわたり特集記事を掲載した。世界ランク4位で「日本人ゴルファー史上最上位での出場。過去2大会はトップ10入り」などと期待の大きさを報じた。「かつてない期待を受けている。でも、重圧を感じ過ぎずにベストを尽くすだけ」との松山の談話も紹介。重圧と責任をエネルギーに変え、マスターズ6度目の挑戦が始まる。