優勝カップを笑顔で掲げるテレサ・ルー
◆女子プロゴルフツアー 報知新聞社共催 スタジオアリス女子オープン最終日（９日、兵庫・花屋敷ＧＣよかわＣ、６２９３ヤード＝パー７２）
２位で出た台湾のテレサ・ルー（２９）＝太陽生命＝がホールインワンを含む１イーグル、４バーディー、２ボギーの６８で回り、通算１１アンダーで４打差を逆転して日本ツアー通算１３勝目を挙げた。昨年１２月に日本国籍の一般男性（３４）と結婚後初優勝。副賞の往復航空券を手に入れ、新婚旅行に役立てる。鈴木愛（２２）＝セールスフォース＝が６アンダーで日本人トップの４位。
愛の力で生まれたミラクルだ。首位の申と４打差で迎えた３番。ルーが８アイアンで放った球は、ピン手前３メートルから２バウンドでカップに吸い込まれた。日本ツアーでは初エース。「夢みたい。奇跡が起きた。勝てると思ってなかった」。同組の申がボギーとした４番で１つ伸ばして並び、続く５番も奪って逆転。記録の残る９０年以降では、優勝者として史上６人目の最終日ホールインワンを達成し、通算１３勝目を手にした。
見守った夫に“サプライズ”を贈った。昨年１０月に婚約を発表した一般男性と１２月に結婚。結婚後初Ｖの副賞として「ＡＮＡビジネスクラスで行く 東京（羽田）―パリ 往復航空券（ペア）」をゲットした。まだ行ってない新婚旅行を想像してニヤニヤ。「ちょうどよかった。ハネムーンにね。グッド！」と親指を立てて喜んだ。
心を支えてくれる大きな存在だ。２位で迎えた最終日前夜（８日）。「自分のゴルフができたら十分だよ」との言葉で心が晴れた。開幕から５試合で最高１１位だったが「トップ１０がなくて焦っていた」と胸の不安が消えた。今では夫に教えてもらいながら日本の新聞を読むなど、趣味が増えた。「これまでの遠征は一人旅。今は相談できる相手がいてよかった」。取材の最後には「主人の話はもういいです～」と赤面して会見場を後にした。（浜田 洋平）