蛭田“藍ちゃんルーチン”で自己最高6位!


宮里藍から教わった練習法を披露する蛭田

 ◆女子プロゴルフツアー ヨネックスレディス第1日(3日、新潟・ヨネックスCC)

 福島出身のルーキー・蛭田みな美(19)=フリー=が“藍ちゃん効果”で自己最高の6位発進した。引退を発表した宮里藍(31)=サントリー=が12年12月に東日本大震災復興支援の一環で行ったジュニアレッスン会に参加。そこで習ったウォーミングアップを続けており、強風と雨の悪条件でも73と耐えた。前日の競技が荒天で中止となり、2日間36ホールに短縮。賞金も規定で75%に減額された。

 中止になった初日に続く悪天候にも、蛭田は崩れなかった。「前半は風、後半に雨も降って集中しなきゃと思った」。4バーディー、5ボギーの73で自己最高の6位発進。平均ストロークが今季ワースト77・4272の悪条件で粘った。

 練習場でのウォーミングアップ。藍から教わった、左足で立って右手でアプローチするルーチンを欠かさず行う。スイングバランスを整えるのに加え「ボールへのコンタクトが良くなる」。前半の16番、グリーン左に外しピンまで8ヤードの場面。56度ウェッジでチップインバーディーを奪い“藍ちゃん効果”を実証した。

 中学3年生だった12年12月、震災復興支援で藍が福島・郡山市でレッスンを開催した。来場は事前に知らされず、2学年上の兄・玲於(れお)さんに連れられ参加した。「テレビの中の人がいて、びっくりした」。その時に授かったアップ方法だった。自身も同じブリヂストンスポーツと契約し「今でもかっこいいと思っている」という憧れの存在だ。

 本格参戦1年目は父・宏さん(57)の思いも背負う。今年2月、20年以上続けた「蛭田動物病院」を休業し、まな娘のコーチ業に専念して全試合帯同している。「約50人いた(病院の)お客さんに頭を下げた」という父に対し「これだけ見てくれる人はいない。ありがたい」と感謝した。連戦の合間には自宅で猫の「クーニャン」と遊ぶのが好きな“癒やし系”の19歳。「目標はまず1勝」と3打差を追いかける。(岩原 正幸)

 ◆蛭田 みな美(ひるた・みなみ)1997年7月15日、福島・東白川郡鮫川村生まれ。19歳。3歳からゴルフを始める。福島・学法石川高2年の14年に日本女子アマ、翌年に日本ジュニアを制し史上13人目のアマ2冠。昨年7月のプロテストに18位で一発合格。12月の最終予選会23位で今季ツアー出場権を獲得。164センチ、58キロ。血液型O。家族は両親、姉、兄。

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