宮里藍「勝ちたい」上田桃子と7年ぶり国内ツアー同組…8日からサントリーレディス


有村智恵(左)、原江里菜と記念撮影した宮里藍(右)。顔の大きさが同じになるように宮里の後ろに2人が並んで撮影した(カメラ・渡辺 了文)

 ◆女子プロゴルフツアー サントリーレディス(8~11日、兵庫・六甲国際GC)

 女子プロゴルフツアーのサントリーレディスは8日から4日間、兵庫・六甲国際GC(6538ヤード、パー72)で行われる。6日は予選ラウンドの組み合わせが発表され、今季限りでの現役引退を表明後の初戦となる宮里藍(31)=サントリー=は、日米でともに戦ってきた07年賞金女王の上田桃子(30)=かんぽ生命=と日本ツアーでは7年ぶりの同組に入った。会見では「感謝」の気持ちを力に変え、04年以来の“ホステス大会優勝”を目指すと誓った。

 節目の一戦で、待望していた桃子との競演が実現した。藍は同組対決に「すごくうれしいです。回りたいな、と思っていたので」とほおを緩めた。「ここ数年一緒に回れてなかったし、調子のいい選手の一人。いろんなことを乗り越えて、厚みを増している感じがある」

 日米通算24勝の藍にとって桃子は特別な存在だ。自身を追って08年から米ツアーに本格参戦。同年開幕戦前のルール説明会では、英語に不安のある桃子の隣に座って“通訳”をするなどサポートし「デキる子。どんどん頑張ってほしい」と刺激し合う最高のライバル関係を築いてきた。今年5月には桃子が3季ぶりの復活優勝を果たし、有村智恵と3人で祝勝会を開いた。「米国での6年は一番近い友達でした」と、苦楽をともにした戦友に感謝した。

 引退公表後の初戦で注目度は高く、09年大会の4日間合計3万1513人を上回る最多観客動員が予想される。サントリー関係者によると、藍組には異例の9人ものスタッフが同行予定。警備員も例年の2倍の100人に増員された。「緊張しますね。桃子とは『これデビュー戦ですか?』と冗談が出ました」と苦笑いを浮かべた。

 この日は1番から9ホールを回った。同じブリヂストンスポーツと契約する三ケ島かな(20)の希望で野沢真央(20)、竹山佳林(20)と一緒にラウンド。「ショットの感覚はいいのでパット次第かな」とグリーン周りを入念に確認。同行したコーチで父・優さんも「ひとつのけじめとして、いい試合をしてほしい。いい感じじゃないですか」と09年10月以来の国内13勝目に期待を寄せた。

 今大会はアマ時代を含めると2年ぶり10度目の出場。「シンプルに勝ちたいな、という気持ちが強い。他の試合よりも結果を残したい。感謝の気持ちが今はすごく出ている。プラスになると思います」。03年から契約する所属先への恩返しの思いを、最高の結果に変える。(榎本 友一)

 ◆藍のサントリーレディス 中学3年だった2000年に初出場で23位。01~03年は41位、3位、13位で3年連続ベストアマ。プロ初出場の04年(ジャパンメモリアルGC)は史上5人目(当時)のホステスVでプロ2勝目(通算3勝目)を挙げた。05年12位、09年17位、11年11位、15年予選落ち。

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