片山晋呉「歴史に残る」ドヤ顔自賛…死闘6時間27Hを制しベスト8


27ホール目でウィニングパットを決めた片山晋呉は、グリーン上で崩れるようにガッツポーズ(カメラ・今西 淳)

27ホール目でウィニングパットを決めた片山晋呉は、グリーン上で崩れるようにガッツポーズ(カメラ・今西 淳)

 ◆男子プロゴルフツアーISPSハンダマッチプレー選手権第4日(7日、千葉・浜野GC、7217ヤード=パー72)

 ツアー通算30勝の片山晋呉(44)=イーグルポイントGC=が、同1勝の宋永漢(26)=新韓銀行=との27ホールの死闘を1UPで制し、ベスト8に進出した。1番と7番を交互に使って行われた延長戦9ホール目で、バーディーを奪い決着。8日の準々決勝では、5&4で小平智(27)=Admiral=を破った塚田陽亮(32)=ホクト=と対戦する。

 まるで優勝が決まったかのような大騒ぎだった。1番パー4で行われた27ホール目の延長戦。片山はピン左下2・5メートルのバーディーパットを沈めると、拍手と歓声の中、両腕を突き上げて背後に倒れ込んだ。「いや、優勝以上でしょう。これはすごい。僕も長いことやってるけど、これはなかったですね」と興奮気味に死闘を制した喜びを口にした。

 約1時間半、宋とサドンデス方式の延長戦9ホールを戦い続けた。ペットボトルの水4本、バナナ半分、ゼリー1個を口にし、途中でトイレにも行った約6時間近い死闘。「お互いのいいところが出て、どっちが勝ってもおかしくない最高なゲームでした。歴史に残る戦いだったんじゃないかと思う」とドヤ顔で自賛した。

 1992年の日本アママッチプレー王者で、ツアー通算30勝のうち5勝がPO勝ち。修羅場をくぐった経験が生きた。「僕の方がちょっと経験が多い分、冷静にできたかな。この年でこんな経験ができるとは、幸せだなと思っていました」と目尻を下げた。準々決勝の対戦相手・塚田が、14ホールで勝利したことを知り「半分近く違うじゃない。40代のおじさんが一番ホール数をこなして。明日は負けるなら早めにね(笑い)。おなかもすいたけど、何も食べたくない。早く横になりたいです」と笑顔でコースを後にした。賞金王5度の百戦錬磨のベテランが、プロで初のマッチプレータイトルをつかみ取る。(榎本 友一)

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