鈴木愛、PO制してもう4勝 年間最多10勝見える“新記録ペース”


鈴木愛

鈴木愛

 2打差3位から出た昨季の賞金女王の鈴木愛(24)=セールスフォース=が5バーディー、1ボギーの68で回り、ツアー通算9勝目。不動裕理が持つ年間最多10勝ペースに迫る今季4勝目を挙げた。通算9アンダーで並んだプレーオフでは、韓国の申ジエ(30)=スリーボンド=と台湾のテレサ・ルー(30)=太陽生命=を圧倒。海外メジャーの全英リコー女子オープン(8月)、20年東京五輪でも上位を目指すことを誓った。

 日韓台の争いで“日本代表”が抜群の強さを見せた。プレーオフの相手は、それぞれツアー16勝を誇る韓国の申と台湾のテレサ。実力者が相手だったが、鈴木が圧勝した。1ホール目で申とともにバーディー奪取。テレサはバーディーを取れずに脱落。2ホール目で第2打を右に曲げてダブルボギーをたたいた申に対し、確実にパーをセーブして勝負を決めた。

 「日本が一番強いというところを見せられて良かった。サッカーのW杯はあまり見ていないけど、どの競技でも日本が勝つとうれしい。女子ゴルフは韓国が強いけど、もっと対抗できる選手になりたい」。勝利の喜びとさらなる向上心を明かした。

 今季早くも4勝目。「こんなに勝てると思っていなかった」と自身も驚くハイペース。不滅といわれた不動の年間最多優勝記録が視野に入る。不動が年間10勝を挙げた03年、4勝目を挙げたのは7月のスタンレーレディス。開催時期でいえば1か月早く4勝目をゲット。当時は年間31試合で、今季は38試合。条件は異なるが“新記録ペース”であることは間違いない。

 次週、高額賞金大会のアース・モンダミンカップ(21~24日)は前年覇者として迎える。単独4位以内ならシーズン最速で賞金1億円を突破する。

 今季、日本ツアー10戦でトップ3が9回。国内では無敵だが、海外メジャーでは全米女子オープン(5月31日~6月3日)で予選落ちするなど苦戦が続く。「海外には私よりうまい選手が山ほどいる。私は下手くそ」と自戒を込めて話す。次の海外メジャーは全英リコー女子オープン。さらには20年東京五輪へも強い意欲を示す。「日本代表として戦いたい。日本で行われるのでチャンスはある」ときっぱり。日本のエースは、いつまでも“内弁慶”でいるつもりはない。(竹内 達朗)

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