賞金0円の高山佳小里「まさか」全米女子OP切符


 ◆女子ゴルフ 全米女子オープン 日本最終予選(8日、茨城・大利根CC東、西C)

 68人が36ホールのストロークプレーで4枠を争い、日本女子ツアー生涯獲得賞金額「0円」の高山佳小里(かおり、24)が通算2アンダーの3位で、世界最高峰といわれる本戦(31日~6月3日、米アラバマ州ショールクリークCC)の出場権を獲得した。5アンダーで1位の川岸史果(23)=加賀電子=、4アンダーで2位の蛭田みな美(20)=フリー=、1アンダーで4位の香妻琴乃(26)=サマンサタバサ=が予選を通過した。

 普段はキャディーのアルバイトをしている高山が世界メジャーの挑戦権を得た。長丁場の35ホール目。東コース8番パー4。残り161ヤードの第2打。「グリーン手前を狙ったらトップして『やっちゃった…』と思ったらピンそばについていた。腕試しで出たら、まさか…」。4枚しかない米国行き切符を手にした24歳は自身の快挙に驚きを隠せなかった。

 16年1月にプロ宣言したが、これまで日本ツアー出場は同年11月のエリエールレディスだけで、予選落ちを喫した。下部ツアーを除けば賞金を稼いだことはない。現在は神奈川・程ケ谷CCでキャディーのアルバイトをしながら腕を磨いている。「今は日が長いので朝4時半に起きて5時から練習。午後3時まで働いて、それから1ラウンドの練習をさせてもらっています」と充実の表情で話す。

 世界一決定戦まで3週間。「全米女子オープンのイメージは湧かない」と苦笑い。無名プロが無欲で大舞台に挑む。(竹内 達朗)

最新のカテゴリー記事