有村智恵、藍さんへ「いい姿見せたい」今季自己ベスト65で1打差2位発進


10番、ティーショットを放つ有村智恵。7アンダーで2位につけた(カメラ・石田 順平)

10番、ティーショットを放つ有村智恵。7アンダーで2位につけた(カメラ・石田 順平)

 ◆女子プロゴルフツアー宮里藍サントリーレディス 第1日(7日、兵庫・六甲国際CC=6525ヤード、パー72)

 通算13勝の有村智恵(30)=日本HP=が8バーディー、1ボギーで今季自己ベストの7アンダー65をマークし、首位と1打差の2位。宮城・東北高の先輩で、親交の深い宮里藍さん(32)の名前が冠された大会制覇へ好発進した。今年から大会アンバサダーに就任した藍さんはサイン会などコース外で精力的に動き回り、大会の盛り上げに貢献した。

 特別な1勝に向け、有村が今季自己最高のスタートを切った。藍さんが決めたピン位置のホールもある中でバーディーラッシュをかけた。2番で奥7ヤードからチップインバーディーを奪うと、4番からは4連続バーディー。「直感を一番大事にするというか。出だしからいい流れのバーディーが来て、面白いくらいパットが入ってくれた」とほほ笑んだ。

 今年から日米通算24勝の藍さんの名前が冠された。「去年、予選落ちしてしまって藍さんの(国内)最後の姿をテレビでしか見られなかった。藍さんと最終日まで会える唯一の大会なので、良い姿を見せたい」

 高校時代から2学年上の藍さんのプレーをまね、背中を追いかけてきた。13年から3年間は米ツアーでともに戦ったが、賞金ランク61位、106位と低迷し、15~16年には米下部ツアーに参戦した。言葉も芝も違う異国で完璧を追い求めて苦しむ中で「助けられたことがたくさんありました」。食事をともにし、相談に乗ってくれた藍さんの存在が救いだった。公表される約5か月も前の16年末、藍さんから直接「引退」を聞かされたほど深い関係だ。

 同じヤマハとクラブ契約している谷口徹(50)が5月の日本プロで国内メジャー最年長Vを果たし、前週は大山志保(41)が2年ぶりの優勝。「年齢を重ねるにつれて、いろんなことに悩むようになってきたけど、言い訳にしちゃいけないと大山さん、谷口さんに思わされた」。この日、観戦に訪れた谷口からは「今年頑張らな、来年(ヤマハを)クビになるぞ」と冗談交じりに激励された。優勝なら12年の日本女子プロ以来6年ぶり。藍さんもできなかった30代Vで、先輩とともに表彰式で記念撮影に納まる。(榎本 友一)

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