勝みなみ、プロ初Vから連勝見えた ショット不調も「楽しめている」 


5番、バーディーを決め喜ぶ勝みなみ

5番、バーディーを決め喜ぶ勝みなみ

 ◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー 今季メジャー最終戦 LPGAツアー選手権リコー杯第3日(24日、宮崎CC)

 3位から出た勝みなみ(20)=明治安田生命=が3バーディー、2ボギーの71と粘り、通算7アンダーで首位と3打差の2位浮上。2週連続優勝に可能性を残した。疲労が出た影響でショットが乱れたものの、要所でパットがさえた。通算1勝のペ・ヒギョン(韓国)が70で回り、10アンダーで首位に立った。

 サングラスの奥から思わず笑みがこぼれた。勝は7番、グリーンのカラーから8メートルのフックラインをパターで沈め、大歓声を浴びた。8番もバーディーで前半に3つ伸ばし、前週優勝の好調さを見せつけた。

 しかし、ショットが曲がった後半に2ボギーとし「(グリーンを外して)いろんな所から打てるので、3日間楽しめている」と、自虐的に笑った。その中でも、14番は第1打を左の林に入れながら、4メートルをねじ込んでパーセーブした。16番で首位に並び、最後は突き放されたが、「2オーバーで収まって上出来」と、後半の粘りを評価した。

 スコアを支えるのはパットだ。今季は平均パット数1・75で名手の鈴木愛(24)に次ぐ2位につけ、アン、申の韓国勢をしのいでいる。今大会もパット数27・67は1位。勝は「構えた時にイメージが出て、すぐ打てる。先週よりいい」とさらり。主戦の潟手(がたて)陽介キャディー(48)は「(高麗芝でも)芽がきつくない。硬くて速いグリーンが合う」と分析した。

 一方、37試合目となる体は悲鳴を上げている。左腕に疲労がたまるが、「セルフマッサージか、たまにお母さん(久美さん)にもんでもらう」と、日々のケアを怠らない。

 8月下旬から9戦中予選通過1度と、どん底を経験した中、前週にアマ時代以来、4年7か月ぶり2勝目を挙げた。プロ初Vからの2週連続優勝は過去に3例あるが、2連勝目をメジャーで果たせば、17年秋の畑岡奈紗以来2例目となる。「トップの方で最終日を迎えられて、本当に幸せ。チャレンジャーとして経験を積みたい」。年内最後のラウンドを前に、気負いはない。(岩原 正幸)

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