河本結、キャディー弟の助言で4差単独首位…初のルーキーが最終組独占 初V目指す


 ◆女子プロゴルフツアー アクサレディス宮崎 第2日(30日、宮崎・UMKCC=6525ヤード、パー72)

 昨季下部ツアー4勝で賞金女王の河本結(20)=エリエール=が7バーディー、ボギーなしの65をマーク。通算13アンダーで2位以下に4打差をつけ単独首位に立った。2年ぶりにキャディーを務める弟の力(りき、19)の助言が奏功しバーディーを量産した。脇元華(21)=フリー=と臼井麗香(20)=ディライトワークス=が9アンダー2位。最終日は昨年プロテスト合格の3人が同じ最終組で回り、いずれも初優勝を目指す。

 4月に3年生になる日体大で学業と両立を続ける河本がレギュラーツアー初の首位に立った。昨季下部ツアーの賞金女王に輝き今季前半戦の出場権をゲット。9番から「今までほとんど経験がない」という5連続バーディーを奪うなど、唯一の2日間ボギーなし。「(前半で)我慢できたのがいいスコアにつながったのかな」と胸を張った。

 11番パー4。残り106ヤードの第2打を打つ前に、キャディーを務める弟・力との言い争いが勃発した。PWで力を抑えて打つと主張したが、4月の男子ツアー国内開幕戦・東建ホームメイトカップ(三重)に出場するトップアマの弟は小さな番手の48度ウェッジを渡した。意見に従うとグリーン手前のいいラインに着弾し、12ヤードのチップインバーディーを奪った。「アイツはへばっていたし、変にがっつく必要はなかった。パーでもいい」と言う弟に「いいラインで打ちやすかった」と感謝した。

 弟は今大会前にもパターの握り方を助言し、クロスハンドに変更。初日は約20メートルを沈めるなどパターの好調をアシストし「姉が優勝したら(優勝副賞の)ベンツは俺が絶対乗る!」と意気込んでいる。最終日は昨年7月のプロテストで合格した同期の脇元、臼井と同じ最終組。詳細なデータが保存される2002年以降では初となるルーキー3人の最終日最終組対決が実現し「すごく楽しみ」と胸を躍らせた。

 小学6年時から、ゴルフをする時は「気が引き締まる」と、常にリボンで髪を結う。タイガー・ウッズが最終日に着る赤色のシャツに憧れ、最終日は赤のリボンで臨むと明かした。「優勝は心の中にあるけど、胸に秘めて一打一打に集中したい」。勝みなみらと同い年で「黄金世代」と言われる1998年度生まれの新鋭が、姉弟タッグで初優勝をつかみ取る。(宮下 京香)

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