男子プロゴルフツアーの国内開幕戦、東建ホームメイトカップは18日から4日間、三重・東建多度CC名古屋(7081ヤード、パー71)で行われる。昨年王者の重永亜斗夢(あとむ、30)=ホームテック=は17日、得意なコースで大会史上2人目の連覇に向けて気合を入れた。
プロ初優勝を飾った思い出の地で、今年も重永がビッグウェーブを巻き起こす。昨年は3日目に63のスコアを叩き出し首位に立ち、頂点に輝いた。2016年にも最終的に4位に終わったものの、最終日まで優勝争いを繰り広げるなど、これまで何度も上位をにぎわせてきた相性の良い大会だ。「得意コース。それは僕も分かっています。去年優勝したから、さすがに自負しています」。念願の優勝を経験したことで得た自信を、また同じ舞台でぶつける時がきた。
今年は年が明けて早々、インフルエンザと副鼻腔炎に襲われ、最近まで花粉症にも手を焼いてきた。「30歳になって、いろいろ悩まされますね」と苦笑いするが、そんな中でも地元九州を中心にプロアマツアーに出場し、実戦感覚を養ってきた。今季から新たに導入したドライバーの「EPIC(エピック) FLASH」にも「打感が柔らかいし、距離も飛びますね。例年に比べてショットがいい。何とかやってくれるでしょう」と手応えを感じている。大会連覇となれば、09、10年の小田孔明(プレナス)以来2人目。“新相棒”とともにその座を狙う。
故郷・熊本に大きな被害をもたらした熊本地震から14日で3年が経過した。そして16日には阿蘇山が2年半ぶりに噴火し、小規模ながらも周囲では警戒状態が続いている。重永も復興を願う気持ちは強く、これまでも石川らとともに被災地を訪れるなど、コース外でも奔走してきた。声を掛けられることも増え「良い報告をしたい」と自身の活躍が、熊本にさらなる元気を届ける一番の手段ということも感じている。治療を続けている潰瘍性大腸炎についても「おなかはいつも通り」と話すなど、体調も問題なし。最後は「頑張ります!」と自分に言い聞かせるように口にした重永。連覇を果たし、故郷を盛り上げる。(筒井 琴美)