今平周吾、雷&霧&ドライバー破損の三重苦でも首位と2差の暫定3位


2番、芝生を飛ばしながら第2打を放つ今平周吾(カメラ・生澤 英里香)

2番、芝生を飛ばしながら第2打を放つ今平周吾(カメラ・生澤 英里香)

 ◆男子プロゴルフツアー メジャー第1戦 日本ツアー選手権 森ビル杯第2日(7日、茨城・宍戸ヒルズCC)

 濃霧のためサスペンデッドとなり、58人が競技を終えられなかった。ツアー通算2勝の今平周吾(26)=フリー=は3バーディー、1ボギーの69で通算6アンダー。トップと2打差の暫定3位で、今季初優勝&メジャー初制覇へ好位置につけた。堀川未来夢(26)=Wave Energy=が12番まで終えて8アンダーで暫定首位。石川遼(27)=カシオ=は10番終了で3オーバーの同62位。第2Rの残りと第3Rが8日に行われる。

 今平は約5時間半かけて回りきった。「雨が降っていて、長く感じた」。午後5時28分、最終18番で7メートルのバーディーパットを残し、濃霧によりサスペンデッドを告げる合図が鳴った。規則上は雷の場合を除き、当該ホールまでプレーが可能なため続行し、2パットのパー。69で2打差の暫定3位となった。

 午前中の落雷で2時間35分中断したため、58人がホールアウトできない中、決勝ラウンドへ体力を温存できたのも大きい。「(3日目に)朝早いのは嫌だったので上がれて良かった」。後半10番からは霧が出て視界が悪くなったが、集中を切らさず「バーディーは全部長いのが入ってくれた」と胸をなで下ろした。

 朝の練習で約1年半使っていたエースドライバーが割れるアクシデントに見舞われた。亀裂が入った部分は定かではないが「(打った時に)高い音がする」とキャディーバッグには入れたが、使用を見送った。急きょ3ウッドを抜き、新しく入れたドライバーを「12回くらい」使ってしのいだ。

 4日の練習ラウンドで通算20勝の谷口徹(51)から「振りすぎじゃないか。(2打目を)フェアウェーから打たないと」と助言された。マスターズ(4月)から全英オープン(7月)まで4か月連続でメジャーを戦い、国内と海外を往復する今平は「飛ばしたい気持ちと、フェアウェーから打ちたい気持ちと両方ある」と心境を明かした。試行錯誤を経て成長がある。「自分なりに考えながらやりたい」と同じヤマハ契約の先輩からの言葉をかみ締めた。

 この日は「ドライバーは許容範囲でした」とうなずいた。次週の全米オープンに向け「新しいヘッドが3個あるので試しながらやる」とクラブ調整は急務だが、「3日目は今までいいスコアを出せていないので丁寧にいきたい」。昨季賞金王が渡米前に初メジャータイトルを目指す。(岩原 正幸)

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