松山英樹は諦めない…全米協会デービス会長が大会前に絶賛「世界の中の偉大な選手の一人」


 ◆米男子プロゴルフツアーメジャー第3戦 第119回全米オープン 第2日(14日、米国・カリフォルニア州ペブルビーチゴルフリンクス=7075ヤード、パー71)

 【モントレー(米国)14日=榎本友一】日本男子最多の米ツアー5勝の松山英樹(27)=LEXUS=が3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの73で回り、通算イーブンパーの32位で、3年連続6度目の決勝ラウンドへと進出した。大会主催・全米ゴルフ協会(USGA)のマイク・デービス会長(54)は今大会前、スポーツ報知の取材に松山を「世界の中の偉大な選手の一人」などと絶賛。今大会の優勝候補にも推した。ゲーリー・ウッドランド(35)=米国=が、9アンダーの首位へ浮上。

 まるで全英オープンのような鉛色の曇天と寒さの中、必死に踏みとどまった。黒いセーターに身を包んだ松山は懸命に耐えた。難条件下での戦い。ほとんどのホールで、グリーン端の厳しい位置にピンが切られ、風は強まり、グリーンも荒れた午後スタート。73というスコアを「ショットも違和感はあまりなかった。ちょっとしたミス、気持ちの問題でのミスはあった」と振り返った。

 不規則な転がりを生むポアナ芝のグリーンにも苦しんだ。5番は、40センチのパーパットを外すなど3パットのボギー。10番は、アイアンでの第2打をグリーン左の深いラフへ。第3打の寄せは、まさかの右に飛び出すシャンクでボギー。13番は右バンカーからの第2打をグリーン右ラフへ入れ、4オン2パットのダボ。「流れも悪かった。ミスがミスを呼んでいますよね」と反省の言葉が口をついた。

 とはいえ、最終18番で意地を見せた。残り79ヤードのフェアウェーから60度ウェッジでの第3打はピン手前で跳ね、カップに蹴られてピンそば20センチへ。観客席から喝采を浴びた。イーグル逃しの“お先バーディー”で決勝Rへ望みをつないだ。

 今大会前、USGAのデービス会長が本紙の単独取材に応じた。17年大会2位の松山について「明らかに世界の中の偉大な選手の一人。今年は、素晴らしいコースでセッティングもタフになると思うけれど、彼が全米オープンを取ってもおかしくない。日本人選手が全米オープンを取るのは、これまでは“もし”(if)という話でしたが、松山の出現した今は“いつ”(when)という話に変わりました」と、その実力を高評価。今大会の優勝候補にも名前を挙げた。

 9打差を追って、15日の第3Rは午前10時54分にアブラハム・アンサー(メキシコ)と同組で回る。1975年大会でルー・グラハム(米国)が2日目終了時の11打差(27位)をひっくり返したのが最大逆転劇。「いい流れでプレーできれば5アンダー、6アンダーを出せなくはないと思う。良い流れになるような連続バーディーを取るとかを早くできれば」。世界が認めるMATSUYAMAが、不屈の闘志で首位を追う。

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