道産子美人プロ小祝さくらが逆転で初優勝「黄金世代」8人目


6番第2打をピンに寄せて笑顔の小祝さくら

6番第2打をピンに寄せて笑顔の小祝さくら

 ◆女子プロゴルフツアー サマンサタバサレディース 最終日(21日、茨城・イーグルポイントGC=6601ヤード、パー72)

 首位と2打差の2位からスタートした北海道出身の美人プロ小祝さくら(21)=ニトリ=が7バーディー、ボギーなしの65をたたき出し、大会記録の通算17アンダーでツアー初優勝を逆転で飾った。1998年度生まれの「黄金世代」では8人目の優勝者となった。1打差の2位は韓国のイ・ミニョン(27)=Qセルズ=。7打差の3位は三ケ島かな(23)=ランテック=。元プロレスラー木戸修さん(69)の長女・愛(29)=ゼンリン=は5位、プロ野球ソフトバンク工藤公康監督(56)の長女・遥加(26)=セガサミーホールディングス=は13位だった。

 壮絶なスコアの伸ばし合いに小祝が勝った。今季1勝、通算4勝の実力者イ・ミニョンとのマッチレース。2打差2位でスタートした小祝は前半で4つもスコアを伸ばしたが、3つ伸ばしたイに1打及ばず、前半を終えた。勝負の流れが変わったのは、折り返し直後の10番パー4。今大会初めてのボギーをたたいたイに対し、小祝は会心のバーディー。一気に首位に立った。

 クールな道産子美人プロは、その後も、初優勝を狙う選手には見えないほどの落ち着きで2バーディーを奪い、終盤、一気に振り切った。プロゴルフの世界で重要なサンデーバックナイン(最終日後半9ホール)で圧巻のプレーを演じ、念願のツアー初優勝を飾った。

 「黄金世代」と呼ばれる98年度生まれで、これまでトップ10が20回。昨年は4回も2位となり、賞金ランク8位と躍進したが、優勝だけは未経験だった。勝みなみ、畑岡奈紗、新垣比菜、大里桃子、河本結、渋野日向子、原英莉花と同学年の選手が7人も優勝者となっている状況にも平静だった。「みんなに追いつかなければならない立場ですが、あまり、気にしても良くない。というより考えないようにしています」と常に自身に言い聞かせるように話していた。最終18番、10センチのウイニングパットを沈め涙もガッツポーズも見せることもなく、照れ笑いするだけだった。マイペースを貫いた21歳がついに“シルバーメダルコレクター”を返上した。

 ◆小祝さくら(こいわい・さくら)1998年4月15日、札幌市生まれ。21歳。8歳から母・ひとみさん(39)とレッスンに通い、ゴルフを始める。2010、12、13、14年に北海道ジュニア優勝。14年北海道女子アマ優勝。飛鳥未来高卒業後の17年にプロテストに一発合格。初のツアー本格参戦となった18年、トップ10に13回も入り、7500万7442円を稼いだ。賞金ランク8位に躍進し、初の賞金シードを獲得した。今季、前週まで平均ストローク71・46(ランク11位)、ドライバー平均飛距離242・70ヤード(同17位)、フェアウェーキープ率69・95%(同24位)、パーオン率72・31%(同4位)、平均パット数(パーオンホール)1・8364(同35位)。尊敬する選手は高校の先輩・藤田光里(24)。158センチ、58キロ。

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