ウッズが通算勝利数で並んだ“ゴルフの神様”スニード、67歳で米ツアー最年長予選通過記録も


サイドサドルパットで有名なサム・スニード

サイドサドルパットで有名なサム・スニード

 ◆米男子プロゴルフツアー ZOZOチャンピオンシップ 最終日(28日、千葉・習志野CC=7041ヤード、パー70)

 最終ラウンド(R)の残りが行われ、初日から首位のタイガー・ウッズ(43)=米国=が、7ホールで1つ伸ばして通算19アンダーで完全優勝し、サム・スニード(米国)に並ぶ米ツアー史上最多82勝目を挙げた。日本初開催の米ツアー大会の初代王者に輝き、世界ランクは10位から6位へ上昇して、来年の東京五輪米国代表圏内の同国4番手に再浮上。14年ぶりの3勝目と日本でも強さを見せ、五輪での金メダル獲得に意欲を示した。

 スニードは1940年代~50年代にかけてベン・ホーガン、バイロン・ネルソンとともに一時代を築き、世界中で135勝を挙げた。57年に埼玉・霞ケ関CCで行われたカナダ・カップ(現W杯)に出場。全クラブを同じリズムでスイングしギャラリーを驚かせた。58年に同コースを再訪すると260ヤード先にキャディーを座らせ、手の届く範囲にドローとフェードを打ち分けた。

 柔軟な筋肉とバランスの良さが美しいスイングを生み出した。67歳で米ツアーの最年長予選通過記録を更新し、70歳になっても頭より高く足を上げられた。カップに正対して構え、右手をパターヘッドから約20センチ上のシャフトに添えて打つサイドサドルパット(乗馬の横乗り夫人スタイル)で有名。研究熱心な努力家で、天才と言われるのを極度に嫌った。

 2002年に米バージニア州の自宅で脳卒中のため89歳で死去した。数々の記録を打ち立てた“ゴルフの神様”はアンクルサム(サムおじさん)と呼ばれ、紳士的な人柄でも親しまれた。

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