日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は17日、都内で来季の試合日程を発表し、レギュラーツアーは今季の39試合から2試合減の37試合、賞金総額は1727万円減の39億3500万円となった。来年7月末から8月上旬の2週間、東京五輪ゴルフ期間(男子は7月30日~8月2日、女子は8月5日~8日でともに埼玉・霞ケ関CC)はツアーを開催しない。
会見の冒頭で小林浩美会長(56)は「笠りつ子プロの不適切発言により、多くの皆様にご迷惑とご心配をおかけしました。心よりおわび申し上げます。来年の笠プロの復帰に際しましては、皆様の温かいご支援をよろしくお願い致します。協会としても大会側とコミュニケーションを密にして、気持ちよくゴルフ場を使わせていただけるよう努力して参ります」と謝罪した。笠は10月のツアー会場で大会関係者に不適切発言をし、厳重注意を受けていた。今月のLPGA新人セミナーを受講し、来年3月の開幕戦ダイキンオーキッドレディス(沖縄)で復帰を予定している。
小林会長は、早期実現を目指す試合のインターネットライブ配信についても言及した。「今年に関しては交渉をしている中で実現できなかった。来年に向けても取り組んでおりますので、実現すべく頑張りますとしか言えない。すごくやりたいです」と強調した。ただ、昨年同時期にも「2019年の開幕で実現を目指す」旨を示していたが、1年たっても進展具合が伝わってこない状況だ。「動画配信に関しては権利を私たち(協会)が持っている。放映権に関わらず売れる状態にある。さらに努力しないといけない」との考えを示した。
会見では主な改定項目も発表された。来季から選手の活躍度をポイント化したメルセデス・ランキングも賞金ランクと併用でシード権付与の対象となる。同50位までに21年度の出場権が、同51~55位までには21年の前半出場権が与えられる。メルセデス・ランキングは、海外メジャーもポイント対象となり、国内の3日間大会の4倍となる。今後、シード権付与に関してメルセデス・ランキングを重要視していくかどうかについて、協会の担当者は「そういう議論もある。今後の検討事項」とした。
アマチュアの推薦出場回数も年8回に制限されることが決まった。協会は「一部のアマチュア選手において、主催者推薦による出場が集中しており、学生の本分である勉学に影響が発生している事態を是正するため」と説明している。16年には当時アマの勝みなみが年間21試合に出場していた。
下部のステップアップツアーの将来的な海外進出の可能性にも話題が及び、小林会長は「計画は練っている。ここ数年来、模索している段階です」と話した。