![雨で水浸しとなったグリーン(Getty Images/JLPGA提供)](https://golf.hochi.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/20200628-OHT1I50325-L.jpg)
雨で水浸しとなったグリーン(Getty Images/JLPGA提供)
◆日本女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ第4日=悪天候のため順延=(28日、千葉・カメリアヒルズCC=6622ヤード、パー72)
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は28日、今季初戦のアース・モンダミンカップ(千葉・カメリアヒルズCC)の最終ラウンド(R)を悪天候のため29日に順延すると発表した。月曜決戦は、1988年のツアー制施行後では97年日本女子オープン(兵庫・東広野GC)以来、23年ぶり2度目。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、当初より112日遅れで史上初めて大会を通して無観客で行われている開幕戦は、最後まで異例ずくめとなった。
早朝からの激しい雨により、グリーンは水浸しでプレーできる状態ではなかった。大会事務局はこの日午前7時50分、第1組のスタート時間を同10時から午後1時へ、一度目の変更を行った。その後、JLPGAと主催者が再び話し合い、天候の回復が見込めないことから午前9時に、28日の最終Rの翌日順延を決定した。
予備日の月曜日まで決着がもつれるのは、97年日本女子オープン以来2度目でメジャー以外では初。もちろん開幕戦としても初めてだ。23年前は第3Rが台風により順延され、岡本綾子が46歳で国内メジャー最年長優勝を飾っていた。大会側は「会場は活発な梅雨前線の影響で強い雨が降り続いている。昼過ぎまで、1時間に30~60ミリの降雨が予想されることから29日への順延を決めた」と説明。最終的に順延にいたったのは、「次の日に競技を積み残すのが分かっているのに、選手を出すのはどうなのか」という声もあったためだ。
新型コロナの影響で3月から112日遅れで始まった今季初戦。史上初めて大会を通して無観客で、選手らはPCR検査、毎日の検温、消毒が徹底されるなど“新様式”の中で戦っている。今年、今大会以外に月曜日に予備日を設けているのはフジサンケイレディス、ワールドレディスサロンパスカップ、サントリーレディス、日本女子プロ選手権、日本女子オープン、TOTOジャパンクラシック、伊藤園レディス、JLPGAツアー選手権リコー杯の8大会。そのうち規定で「競技成立」ではなく、「72ホール完遂」を目的とするのは女子オープン、女子プロ選手権(ともにメジャー)と今大会だけなのだ。
29日の最終Rは午前8時開始で、天候は回復する予報。同時刻からのインターネット中継は第3Rまでの4チャンネルから1チャンネルに減る。あらかじめ予備日を確保していたため、ゴルフ場の通常営業は行わない。最後まで異例ずくめとなった開幕戦。日本のゴルフ史に刻まれる大会となった。(岩原 正幸)
◆国内男子ツアーの月曜日決戦 過去6度。2016年10月のツアーワールド・カップは池田勇太、宋永漢(韓国)の最終日プレーオフ(PO)が4ホールで決着せず日没に。POのみ月曜日に順延となり、9ホール目で池田が優勝。事前に予備日が設定されておらず、一般営業客に交じり無観客でのPOだった。昨年10月の日米ツアー共催のZOZOチャンピオンシップは第2日が、荒天で中止となり、最終日7ホールのみが月曜日に順延。初日から首位を走ったタイガー・ウッズ(米国)が逃げ切り、米男子ツアー最多に並ぶ82勝目を挙げた。