松山英樹、5差キープ 逆転へ得意の最終日


 ◆米男子プロゴルフツアー メジャー初戦 全米プロ選手権第3日(8日、米カリフォルニア州TPCハーディングパーク)

 16位で出た松山英樹(28)=LEXUS=は3バーディー、2ボギーの69で回り通算4アンダーで18位に後退したが、首位との差は変わらず5打と粘った。最終日逆転での日本男子初のメジャー制覇に望みをつないだ。昨年大会2位のダスティン・ジョンソン(36)=米国=が11位からこの日ベストスコアに並ぶ65をマークし、9アンダーで単独首位に立った。タイガー・ウッズ(44)=米国=は72で2オーバーの59位。

 勝負カラーにする黄色のウェアで臨んだ松山は、最終18番のバーディーで上位戦線に踏みとどまった。残り170ヤードから第2打をピン4メートルに運ぶと、慎重にバーディーパットを沈め、「気持ち的に助かった。最後に良いプレーができた」とホッとした表情を浮かべた。順位は下げたが、首位との5打差はキープした。

 ショットの精度を示すパーオン率(パー打数の2打差以下でグリーンオンする率)は3日間で最低の38・89%。3、5番でカップに入りそうな寄せでパーを拾うなど、前半こそフェアウェーやグリーンを外してもカバーしたものの、後半にティーショットが荒れ出した。11、12番は3メートル前後のパーパットを沈めて耐えたが、最も難度の高い13番、3番目に難しい14番は1打目をラフに入れての連続ボギーで肩を落とした。

 「アプローチが久々に良かったので、ティーショット、セカンドショットの負担はかからずできた」としつつも、「それ以上にピンチが多すぎて(パーを)拾えないところもあった」と振り返った。追い上げを図った第3ラウンドは我慢のゴルフになったが、バーディーで締めて、最終日につないだ。

 松山は、過去5度の米ツアー優勝のうち、4度までを最終日の逆転で決めている。また、自身の過去のメジャー最終日平均スコアは「70・38」で、4日間で最も良いというデータもある。5打差以内に20人がひしめく混戦で抜け出すには最終日のビッグスコアが必要。ストロークプレーとなった1958年以降、大会史上最大の最終日逆転Vは、78年に5位から出たジョン・マハフィー(米国)の7打差で、6打差逆転も4例ある。「自分が良いプレーをすれば、まだチャンスはある」と松山。節目の30度目出場のメジャーで、18位から頂点を目指す。

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