佐藤大平、松山“お兄ちゃん”に初V届ける…JTカップ12月3日開幕


18年の三井住友VISAマスターズで、東北福祉大の先輩・松山英樹(左)と練習する佐藤大平

18年の三井住友VISAマスターズで、東北福祉大の先輩・松山英樹(左)と練習する佐藤大平

 ◆佐藤大平(27)=クリヤマ=初出場<フジサンケイクラシック3位>

 今年の国内男子プロゴルフツアー最終戦のメジャー、ゴルフ日本シリーズJTカップは12月3日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)で行われる。今年のツアー優勝者をはじめ、賞金ランク上位の総勢30人が出場。「ショット全集中」と題した連載で出場8選手を紹介する。

 念願の初優勝が手の内からこぼれた。9月のフジサンケイクラシック最終日。プロ6年目の佐藤は65で回り、ツアー自己最高の3位に入った。だが、優勝争いをしていた17番パー5、パット巧者が1メートル半から3パットのボギー。プレーオフに1打届かず、「めちゃくちゃ緊張して。『入れないと優勝争いできない』と強めに(パットが)入って」と唇をかんだ。

 2018年に下部のAbemaTVツアー賞金王に輝き、19年はレギュラーで賞金ランク54位となって初の賞金シードを獲得した成長株だ。フジサンケイ―後、スマホが鳴った。「ああいうミスをお前でもするんだな」。声の主は米国にいた東北福祉大の2学年先輩の松山英樹(28)だった。高校で知り合って以降「お兄ちゃんのような、ものすごく面倒見の良い先輩」だという。

 コロナ禍になる前の今年2月、志願して松山の出る米ツアー2戦を観戦した。「この舞台に立ちたいと、すごく思った」と約1か月半の米国合宿に帯同。トレーニングもともにし「5~10ヤードは飛距離が伸びた」と感謝する。松山からは「早く(米ツアーに)来てくれ」と熱い言葉も受け取った。

 日本シリーズは初出場。「目標にしてきた大会。出場30人で、単純に優勝確率はツアーで最も高いですよね」。米ツアー挑戦への足がかりとなる3年シード獲得に挑む。(榎本 友一)

 ◆佐藤 大平(さとう・たいへい)1993年7月9日、兵庫・宝塚市生まれ。27歳。8歳からゴルフを始め、2008年の全国中学校選手権優勝。茨城・水城高で10、11年関東高校選手権優勝。東北福祉大では15年ユニバーシアード金メダル。15年にプロ転向し、17年は中国ツアーに参戦。18年はAbemaTVツアーで2勝を挙げて賞金王に。174センチ、72キロ。家族は妻と1男2女。

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