日本女子プロゴルフツアー1勝の河本結(22)=リコー=が15日、日体大の東京・世田谷キャンパスで行われた卒業式に出席。あでやかな袴(はかま)に身を包み、同じ卒業生の友人らと門出を祝った。
14日まで行われた国内ツアーの明治安田生命レディース(28位)を終えて帰京。今朝は午前4時起きではかまを着付け、明るい笑顔を見せながら、この4年間の生活と同様にタイトなスケジュールの合間を縫って式に参加した。式では体育学科の計731人の卒業生の前で、柔道の藤原崇太郎(22)らとともに「理事長賞」で表彰された。式終了後に取材に応じた河本は「4年間で卒業することが目標だったので、卒業できて本当にうれしい」と喜びを語った。
2017年春に入学し、18年7月にプロテストに合格。19年3月にはアクサレディスでツアー初優勝を飾った。昨年からは米ツアーに主戦場を移し、メジャータイトルを目標に掲げ、学生生活と並行して日米で戦ってきた。「こんなに多くの友達ができたのは初めて。ゴルフだけをしていたら学べなかったことをたくさん学べたし、交流できなかった人ともたくさん交流できた。すごく濃い4年間でした」と感慨深げに振り返った。
この日までプロゴルファーと大学生の二足のわらじを履いてきた。だが、女子大生プロは多くなく、「大学を卒業することは無理、と周りに言われていた」。しかし周囲の心配する声もはねのけ、4年間で卒業を迎えた22歳は「後輩にもゴルフやスポーツをしながらでも第2の人生のために大学に入ったり、いろいろなことができるよと、道しるべになれたらいいなと思っていた。それが達成できて良かった」と胸を張った。
今後は19日開幕の国内ツアー、Tポイント×ENEOS(鹿児島)に出場し、その翌週には19年の前回大会優勝者としてアクサレディス(宮崎)で2連覇に挑む。その後、主戦場の米ツアーに戻る予定だ。「しっかり社会人として、プロゴルファーとしてたくさんの人に感動や勇気や元気を届けられるように一生懸命プレーしたい」と抱負を語り、新たな道を歩み始めた。