![18番、バンカーショットを放つ竹田麗央](https://golf.hochi.co.jp/wp-content/uploads/2021/04/20210417-OHT1I51031-L.jpg)
18番、バンカーショットを放つ竹田麗央
◆女子プロゴルフツアー KKT杯バンテリンレディス 第2日(17日開幕、熊本空港CC=6501ヤード、パー72)
熊本出身でアマチュアの竹田麗央(りお、18)=熊本国府高3年=が18位で出て、7バーディー、ボギーなしで大会コースレコードに並ぶ65で回り通算8アンダーで2打差4位に浮上した。1993、94年賞金女王の平瀬真由美(51)のめいで、注目の飛ばし屋が史上8人目となるアマ優勝へ逆転を狙う。高橋彩華(22)=東芝=が10アンダーの単独首位で、98年度生まれ・黄金世代10人目のツアー優勝に王手をかけた。
慣れ親しんだ地元のコースで存分に力を発揮した。高3アマ竹田は最終18番で3メートルのバーディー。大会コースレコードに12年ぶりに並ぶ65を記録した。「調子がよかったので、はまればスコアは出ると思った。緊張はせず、最後まで振り切り、ショットの距離感に気をつけようと思った」と、物おじせずに語った。ジュニア選考会を勝ち上がり大会2年ぶり2度目、ツアー4度目出場で初の予選突破を決め、2打差4位と優勝を狙える位置に来た。
平均飛距離260ヤードとパワフルなスタイルが持ち味だ。「飛ぶのが楽しい」との言葉通り、開始1、2番ともにドライバーで約300ヤードを飛ばし、2打目をピンに絡めて連続バーディー。高校の部活で週に1度回る知り尽くしたコースをボギーなしで、自己ベストを4打更新した。同組で19年ツアー1位(260・67ヤード)のロングヒッター・穴井詩(33)を飛距離で上回り「ゴルフの完成度がすごい」と絶賛された。
叔母は元賞金女王の平瀬真由美で、平瀬の姉にあたる母・哲子(さとこ、52)はプロゴルファーで、今週はキャディーとして支える。ゴルフ一家で育ち、6歳でクラブを握った。テレビ中継の解説を務めた平瀬は「ボギーなしはいいこと」と控えめにたたえたが、大会前と前夜に「振っていけ」「頑張って」と送り出してくれた。
14年大会では、勝みなみが15歳で最年少ツアー優勝を達成した最終日を現地で観戦した。「すごいなと思った」。当時はプロになろうという意識はなかったが、今では「世界で活躍する選手になりたい」と堂々と口にする。今秋のプロテストを受験予定だが、逆転Vなら即プロ転向が可能となる。竹田は「まだ考えずに最終日のプレーに集中して結果がついてくればいい」と、無欲で偉業に挑む。(岩原 正幸)
◆竹田 麗央(たけだ・りお)2003年4月2日、熊本県生まれ。18歳。6歳の時、母の影響でゴルフを始める。熊本国府高1年時の19年九州ジュニアで優勝。得意クラブはドライバーで平均飛距離は260ヤード。ツアー出場は4度目。憧れのプロはイ・ボミ(韓国)。家族は両親と兄、弟。166センチ。