石川遼が中日クラウンズ11年ぶりの2勝目へ 「いいとこ取りをしてチャレンジ」


石川遼

石川遼

◆日本男子プロゴルフツアー ▽中日クラウンズ プロアマ日(28日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)

 2010年大会覇者の石川遼(29)=カシオ=が28日、プロアマ戦で最終調整した。時折、雨が降る中、ツアーの大会前日としては、2020年1月のSMBCシンガポールオープン以来のプロアマ戦が行われ、「めちゃめちゃ楽しかったですね」と笑った。今年のコースの印象を「芝が伸びていて例年よりも青い印象ですね。非常に考えることが多くて、やっぱり難しいなと思います。パーオンすることがこのコースはすごく大事。グリーンを狙うショットが今週はすごく課題になる」と語った。

 10年大会では6打差18位で出た最終日に計13ホールでドライバーを握って12バーディー、ボギーなしの「58」をマーク。当時の世界最少スコアで大逆転優勝を飾った。「1回はまった時に優勝しただけ。歴代王者としてではなく、挑戦者の気持ちでまた新たにやりたい」と11年ぶりの王座を見据えた。「ここ数年は全く映像は見ていない」というが「(58を出した日の)全ショット覚えてはいますね」とも話す。

 昨年2月末から田中剛コーチに師事した。再現性の高さを追い求め、トップの浅いスイングに取り組み、統計学的なデータも駆使して多彩なクラブを使ってのマネジメントも重視してきた。今週も月曜日は、18ホールを歩いてコースをチェックした。「違う景色が見えるようになった。たくさんの攻めの選択肢を与えられているコース。そこが面白い。すごく自分を成長させてくれたコース」とうなずいた。

 21年に入って3月下旬の米男子ツアーに参戦して帰国後、2週間の自主隔離期間などでトレーニングを積んだが、実践練習の調整時間は足りず。初戦の東建ホームメイトカップは得意の小技で苦しんで予選落ち。関西オープンは56位と、徐々に実戦感覚も戻りつつある。「(58を出した時の攻め方と)いいとこ取りをして、どんどんチャレンジしたいですね」と新たな道のりでツアー通算18勝目に挑む。

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