古江彩佳、五輪圏内浮上で金メダル憧れ「吉田沙保里さんすごい。荒川さんのイナバウアーも見ていた」


11番、キャディーと笑顔で話をしながらラウンドする古江彩佳

11番、キャディーと笑顔で話をしながらラウンドする古江彩佳

 女子プロゴルフツアーの21年メジャー初戦、ワールドレディスサロンパスカップは6日から4日間、茨城・茨城GC東C(6630ヤード、パー72)で開催される。3日付の世界ランクで24位となり、東京五輪代表圏の日本勢2番手に浮上したツアー通算4勝の古江彩佳(20)=富士通=は4日、9ホールの練習ラウンド(R)で調整。金メダルへの憧れを口にした。五輪切符獲得に向け、初のメジャー制覇で、さらなる世界ランク上昇を狙う。

 古江の明るい笑顔がキラキラと輝いた。午前8時半過ぎから10番からの9ホールを回った。4戦連続トップ10入り中と好調で前夜、渋野日向子を抜き、昨年12月以来の五輪代表圏内に返り咲いた。代表決定は6月末のため「これで終わりではないので、まだある試合を頑張るだけ」。冷静に足元を見つめたが、自国開催の五輪への思いは強い。

 4月に都内で五輪代表ウェアの採寸とメディカルチェックを受けた。「ウェアの実物を見て格好いいな、と思いましたね。自分のレベルを知るためにも経験してみたい。(レスリングの)吉田沙保里さんがメダルを4つも取ってすごいなと思ったり、(フィギュアスケートの)荒川静香さんのイナバウアーも見ていました」。日本ゴルフ界初となる金メダルへの憧れをひそかに抱いている。

 初出場となる今大会。153センチと小柄ながらメジャーの難設定での“我慢合戦”は得意だ。卓越した小技で19年と20年のメジャー、JLPGAツアー選手権リコー杯で2位。昨年3勝を挙げ、今季平均パット数は1・7590で堂々のツアー1位だ。「距離がすごく長いのとグリーンがすごく速いので慎重にやりたい。メジャー優勝は一つの目標なので」とうなずいた。

 予選2日間は最注目組に入った。賞金ランク1位の小祝、同3位の稲見萌寧と賞金女王争い対決。昨年11月以来の5勝目となれば、賞金ランクも自身初の1位に躍り出る可能性もある。「今年勝っている人と回れるのはすごく楽しみ。まずは予選通過を目指して、上位を狙っていけるように」と古江。コロナ禍で海外からの招待選手は不在だが、4日間の国内メジャー大会で世界ランクの加算ポイントは高い。「勝てばチャンス」と20歳は、金メダルへとつながる夢切符をつかみ取りにいく。(榎本 友一)

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