◆日本女子プロゴルフツアー 21年メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第2日(7日、茨城・茨城GC東C=6630ヤード、パー72、報知新聞社後援)
1アンダーの15位から出た上田桃子(34)=ZOZO=が、1イーグル、7バーディー、2ボギーで東Cの大会コースレコードに並ぶ65で回り、スコアを7つ伸ばした。通算8アンダーの暫定2位でホールアウトし「こんなスコアで回れるとは。(同組の)鈴木愛ちゃんも、ペ・ソンウちゃんもいいゴルフをしていた。いい流れにくらいついていった」と話した。
圧巻だったのは5アンダーで迎えたパー4の14番。残り135ヤードの2打目を9番アイアンで放つと、ボールが「ガシャン」と音を立ててピンに当たり、直接カップに入る鮮やかなイーグルを奪った。「スカッとしました。カップの縁に跡もないぐらいスポっと入った」と笑顔だった。
前週優勝したパナソニックオープンでは、第2ラウンドで後ろの組だった原英莉花(22)=日本通運=が、13番ホールでホールインワンを達成。この日の上田と同じく、バウンドせず直接カップに入っていた。上田はラウンド中にその音を聞いており、試合後には映像を見返した。「気持ちよさそうと思っていた。『それだ!』という感じでした」と好感触をかみ締めた。
15番もバーディーを取ると、最終18番でも魅せた。残り115ヤードで放った3打目が、グリーンで1バウンドしてピンに直撃。約4メートル跳ね返されたが、バーディーパットを冷静に決めた。「気持ち的にアグレッシブにできている。昨日よりグリーンも止まっているし、攻めていけるボールがあって、いいゴルフができた」と納得の表情を浮かべた。
今年は、稲見萌寧(21)=都築電気=や、小祝さくら(23)=ニトリ=、山下美夢有(19)=加賀電子=ら若手が優勝を飾り、ツアーを席巻。その中で、前週は34歳の上田が自身2年ぶりの勝利を果たした。今大会は6アンダーで暫定5位の笠りつ子(33)=京セラ=や、現在プレー中で5アンダーの12位につける菊地絵里香(32)=フリー=ら、30代の選手が実力を発揮している。「20代のプレースタイルと、30代のプレースタイルはちょっと違う。(30代は)味のある選手が多い。絵里香はメジャーに強いし、りつ子はショットが切れる選手。若い選手に負けない情熱で頑張りたい」と力強いまなざしを向けた。
46度目の国内メジャー挑戦で初制覇を狙う上田は、「あしたもスコアを出さないと優勝争いはできない。そこを念頭においてやっていきたい」と残り2日間に向けて力を込めた。