◆男子プロゴルフツアージャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品最終日(9日、栃木・西那須野CC=7036ヤード、パー72)
9位から出た片岡尚之(23)=フリー=が6バーディー、2ボギーの68で回り、通算15アンダーでツアー初優勝を飾った。ツアー参戦わずか4戦目の23歳がセルフプレーで快挙を成し遂げた。新型コロナウイルス感染防止対策としてツアーは昨年からセルフプレーを認めており、ツアー史上初めてセルフプレーによる優勝となった。
1打差の2位はベテランの宮本勝昌(48)=ハートンホテル=、選手会長の時松隆光(27)=筑紫ケ丘GC=ら5人。石川遼(29)=カシオ=は1イーグル、5バーディー、2ボギー、2ダブルボギーの出入りの激しいゴルフで71。一時は単独首位に立ったが、16番、18番で池ポチャとして2打差7位に終わった。
選手会が主催する新トーナメントで快挙が達成された。キャディーカートを引いてセルフプレーした23歳の片岡が初代王者に輝いた。
最終組から3つ前の組でプレーした片岡は通算15アンダーでホールアウト。その時点で片岡を含め、5人が首位に並んでいたが、後続選手は続々とスコアを落とした。「最初はプレーオフに備えて練習しようと思ったんですけど、体がフワフワして集中できなかったので、練習をやめて(後続組の)プレーを見ていました」。最終組の宮本がパーパットを外した瞬間、ツアー4戦目で初優勝が決まった。
今大会はセルフプレーで臨んだ。ツアーでは昨年、新型コロナウイルス感染防止対策のひとつとしてセルフレーを認めた。以来、セルフプレーによる優勝は初めてだった。」
惜しくも敗れた宮本は、片岡について「少ないチャンスをモノにした。僕がモノにさせてしまったのだけど。でも、ずっと注目していた選手だった」とたたえた。さらに報道陣に向かって「片岡君はツアー1のイケメンです。クローズアップしてくださいよ」とアピールした。
48歳の大先輩の言葉を伝え聞いた片岡は「そう言ってもらえてうれしいです。でも、ツアー1のイケメンは褒めすぎです」とサッカー元日本代表DF内田篤人似の端正な顔をほころばせた。「(内田に)似ている言われることはあります」と照れながら話した。
ツアー初のセルフプレー優勝。4戦目のスピード優勝。そして、イケメン。日本男子ツアーに待望の新ヒーローが生まれた。