今田竜二氏、松山英樹はメジャーで勝てることが分かっているという精神的な余裕が一番大きい


松山英樹

松山英樹

 21年メジャー第2戦の全米プロ選手権は156人が参加し、20日に米サウスカロライナ州キアワアイランドリゾート(7876ヤード、パー72)で開幕する。4月のマスターズに続くアジア人初のメジャー2連勝を狙う松山英樹(29)=LEXUS=は18日、公式会見に出席し、「今まで回った中で記憶にないくらい長い」と強風が吹き荒れる海沿いの4大メジャー史上最長“モンスターコース”を警戒した。今大会でスポーツ報知の評論を担当する米ツアー1勝の今田竜二氏(44)が、松山の現状と期待を占った。

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 松山選手は1か月ぶりの復帰戦となった前週(39位)、予選を通過しただけですごく成果のある1週間だった。マスターズ王者としてのプライドが感じられ、全米プロへ良いウォーミングアップになったのでは。大会中は「ショートゲームやパットのミスが許せなくなってきた」とコメントがあったが、完璧主義なのは長所といっていい。良い点、悪い点を知った上で、悪い点をいかに練習ラウンドで修正できるかがカギになる。

 メジャーを連勝することはとても難しいことだが、本人の中でもうメジャーで勝てることが分かっているという精神的な余裕が一番大きい。新たな気持ちで今週も優勝しに行く、マスターズを勝つ前のハングリー精神を維持していればいい。目標設定の高い選手であり、メンタル的に充実しているだろう。

 予選通過や、トップ10に入れば幸せという人もいる中、本気で優勝を目指す選手は試合前から限られる。もちろん彼はその一人で、メジャー王者になっていることが精神面で有利になる。コース的にも十分合っていると思う。優勝争いに絡んでくる可能性はもちろんある。年間グランドスラム(1年で4大メジャー制覇)達成のチャンスが唯一あり、期待したい。(今田竜二=プロゴルファー)

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