松山英樹、メジャー連勝へ4大大会史上最長7876ヤード“モンスターコース”倒す「頑張りたい」


◆米男子プロゴルフツアー メジャー第2戦 全米プロ選手権 公式練習日(18日、米サウスカロライナ州キアワアイランドリゾート=7876ヤード、パー72)

 21年メジャー第2戦の全米プロ選手権は156人が参加し、20日に米サウスカロライナ州キアワアイランドリゾート(7876ヤード、パー72)で開幕する。4月のマスターズに続くアジア人初のメジャー2連勝を狙う松山英樹(29)=LEXUS=は18日、公式会見に出席し、「今まで回った中で記憶にないくらい長い」と強風が吹き荒れる海沿いの4大メジャー史上最長“モンスターコース”を警戒した。

 日本のエースの前に、大西洋沿いの“モンスターコース”が立ちはだかる。松山は18日、会場内で記者会見に臨んだ。ティーの位置が日によって変わり、やや短くなる可能性は高いが「長いホールは長いです。(向かい風の)15番からの長さは、今まで回ってきた中でも記憶にないくらい。フォロー(追い風)のホールや、短いホールでどれだけスコアを伸ばせるか」と得意なタイプではない、強風の吹くリンクスコースに警戒感を募らせた。

 今大会の会場は1991年ライダーカップ、97、03年W杯などの舞台となり、2012年に全米プロを初開催した。当時もメジャー史上最長7676ヤードで行われ、ロリー・マキロイ(英国)が大会史上最大の8差をつけて通算13アンダーで優勝した。松山はこの日午後、大学の後輩・金谷拓実(22)と10番からの9ホールを回るなどして調整。「難しい。風向き次第でスコアは大幅に変わる。13アンダーは無風でも出ない。風の中でも、どこに外していいとかを考えれば、良いプレーはできるんじゃないかな」とマネジメントの徹底を鍵に挙げた。

 予選Rの組み合わせが発表され、昨年大会覇者のコリン・モリカワ、全米オープン王者ブライソン・デシャンボー(ともに米国)と同じ最注目組に入った。「今日の残りの時間と明日の時間を有効に使って、優勝目指して頑張りたいと思います」と、松山は日本中の期待を受け止める覚悟だ。国内ツアー賞金ランク1位の星野陸也(25)も出場する。

 ◆英樹に聞く

 ―マスターズ優勝後に感じた良い点と悪い点は?

 「うれしいことはたくさんあります。ギャラリーの方にもたくさん名前を呼んでもらったり、マスターズチャンピオンと呼ばれるのもうれしい。ただ、ホテルの下でファンが待っている、サインを待っているのはうれしくない感じです」

 ―王貞治やイチローレベルのヒーローになった?

 「まだまだ足元にも及ばないので、少しでも近づけるように頑張ります」

 ―好きな日本人メジャーリーガーは?

 「(菊池)雄星と筒香(嘉智)は同級生なので頑張ってほしいなと思います」

 ◆最長コース これまで男子の4大メジャー計456戦で最長設定は、2017年全米オープン(米ウィスコンシン州エリンヒルズ)の7741ヤード(パー72)だった。ブルックス・ケプカ(米国)が通算16アンダーで制し、松山は4打差2位に入った。日本男子ツアーでの最長設定は、19年ミズノオープン(茨城・鉾田市、ザ・ロイヤルGC)第3Rの8016ヤード。池田勇太がベストスコア66で首位に浮上し、最終Rも逃げ切ってツアー通算21勝目を挙げた。

 ◆全米プロ選手権 レッスンプロやコース管理のプロらを管轄する全米プロゴルフ協会主催。1916年から始まり、今年で第103回大会。賞金総額1100万ドル(約12億1000万円)、優勝賞金198万ドル(約2億1780万円)。日本人の最高成績は88年中嶋常幸の3位。出場資格は世界ランク100位以内などがある。

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