18歳のアマ岩井明愛が首位と2打差の4位 ツアー史上8人目のアマ優勝を目指す


8番、バーディーパットが惜しくも外れパーとする岩井明愛

8番、バーディーパットが惜しくも外れパーとする岩井明愛

◆女子プロゴルフツアー リゾートトラストレディス 第3日(29日、愛知・セントクリークGC=6605ヤード、パー72)

 首位と4打差の3位から出た18歳のアマチュア岩井明愛が、1イーグル、1バーディー、2ボギーの71で回り、通算7アンダーにスコアを伸ばした。順位はひとつ下がったが、首位との差は2打に縮まった。ツアー史上8人目のアマチュア優勝を目指し、最終日に臨む。

 首位から出た工藤遥加は1バーディー、2ボギーの73で通算9アンダーにスコアを落としたが、首位をキープ。プロ野球ソフトバンク工藤公康監督の長女はプロ11年目で悲願のツアー初優勝を目指す。

 逸材がそろう1998年度生まれ「黄金世代」の勝みなみと新垣比菜が1打差2位で追う。今年12戦で5勝と絶好調の稲見萌寧は首位と5打差の11位。

 双子の岩井姉妹の姉が驚異的なショットを連発した。380ヤードの9番パー4。岩井明愛の第1打はカート道に跳ねる幸運にも恵まれ、約320ヤードもぶっ飛んだ。さらに残り54ヤードの第2打を58度のウェッジで直接放り込み、圧巻のイーグルを奪った。

 「ティーショットが(カート道に)跳ねたのは見えましたけど、こんなに飛んだのかな、とびっくりした。2打目も入って素直にうれしかった。それまで流れが良くなかったので」と満面の笑みで話した。

 今大会には双子の妹・千怜(ちさと)と共に出場。「(遠征先の)ホテルで最初はシングルルームに泊まっていたけど、やっぱり、一緒がいいので、途中からツインルームに替えました」と笑う。自身は好位置で決勝で進出に進出したが、千怜は通過ラインに1打及ばずに予選落ち。「一緒に予選通過をしたかった」と自身のことのように悔しがった。

 6月にプロテストを受験するが、アマでツアー優勝を果たせば、プロテストを受けずにプロ資格を得られる。「ぜいたくを言うなら…」と本音をちらりとのぞかせる。首位と2打差の4位で迎える最終日に向けて「初日と同じように平常心のまま臨みたい。もちろん、優勝はしたいけど、楽しみたい」と落ち着いた表情で話した。

 これまでアマでツアー優勝した選手は、清元登子さん、宮里藍さんらレジェンドの名前が並ぶ。18歳の岩井明愛が歴史的な偉業に挑む。

 ◆岩井 明愛(いわい・あきえ)2002年7月5日、埼玉・比企郡生まれ。18歳。双子の妹の千怜(ちさと)とともに8歳からゴルフを始める。埼玉栄高時代、18年全国高校選手権春季大会優勝。今春、埼玉栄高を卒業し、6月のプロテストを受験する。ドライバーの平均飛距離は240ヤード。憧れの選手は石川遼。名前の由来は「明るく、愛されるように」。160センチ。

 ◇日本女子ツアーのアマチュア優勝

▽清元登子 1973年トヨトミレディス

▽宮里藍 2003年ミヤギテレビ杯ダンロップ

▽キム・ヒョージュ(韓国) 2012年サントリーレディス

▽勝みなみ 2014年KKT杯バンテリンレディス

▽畑岡奈紗 2016年日本女子オープン

▽クリスティン・ギルマン(米国) 2018年センチュリー21レディス

▽古江彩佳 19年富士通レディース

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