![笹生優花と吉岡徹治監督(吉岡氏提供)](https://golf.hochi.co.jp/wp-content/uploads/2021/06/20210608-OHT1I51004-L.jpg)
笹生優花と吉岡徹治監督(吉岡氏提供)
◆米女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 全米女子オープン最終日(6日、米カリフォルニア州オリンピックC=6362ヤード、パー71)
1打差2位で出た笹生優花(19)=ICTSI=が3バーディー、1ボギー、2ダブルボギーの73で回り、通算4アンダーで並んだ畑岡奈紗(22)=アビームコンサルティング=とのプレーオフ(PO)を3ホール目で制し、逆転で初優勝した。1977年全米女子プロの樋口久子、2019年AIG全英女子オープンの渋野日向子に次ぐ日本女子3人目のメジャー制覇。19歳351日で大会最年少優勝記録を2日更新。米ツアー出場資格を獲得し、参戦も発表された。
笹生を代々木高にスカウトした同校ゴルフ部監督の吉岡徹治氏(58)は7日、「夢の後押しができてよかった」と祝福した。2016年に教え子を連れて出場したタイのジュニア大会で、フィリピンから参加していた中学生の笹生と出会い、日本の高校入学を誘った。
在学時には詳細なスイングデータを計測し、中でも秀でていたのが地面反力だ。床反力とも言われ、足で地面を踏んだ時に返ってくる力で、ヘッドスピードや飛距離に直結する。通常は体重の1.5~2倍のところ、笹生は3.5倍の数値をたたき出した。
畑岡とは昔からのライバル。16年世界ジュニア、全米女子アマ準々決勝で対戦した。吉岡氏は、同年の日本女子オープンを畑岡が制したことが「日本経由で海外に行くきっかけになった」と、日本の高校進学につながったと明かした。また、東京・杉並学院高時代に吉岡氏の教えを受けた石川遼は前週のツアーで、笹生の中3頃のスイング動画を見た時、「マジですごい選手が出てきたな(と思った)」と絶賛した。(岩原 正幸)