田村尚之がプレーオフを制して5年ぶりの優勝・・・ファンケルクラシック


プレーオフの1ホール目で優勝を決め、跳びはねて喜ぶ田村尚之

プレーオフの1ホール目で優勝を決め、跳びはねて喜ぶ田村尚之

◆男子プロゴルフシニアツアー ファンケルクラシック 最終日(22日、静岡・裾野CC=7040ヤード、パー72)

 首位から出た57歳の田村尚之(ダイクレ)が、通算10アンダーで並んだ秋葉真一(関文グループ)、阿原久夫(Golf ZONE Hesaka)とのプレーオフを制し、5年ぶりのツアー2勝目を挙げた。

 18番で行われたプレーオフ1ホール目。田村は2打目をグリーン奥4メートルに付けると、フックラインを沈めてイーグル。1ホールで決着を付けた。前回大会(19年)も3人でのプレーオフで敗れていただけに、優勝が決まるとガッツポーズをしながら跳びはねて喜びを表現した。「外れることを考えずに打てた。手前1メートルから入ると思った。(優勝の瞬間は)よく覚えていない」と無我夢中での優勝を手にした。

 田村は2014年大会から7大会連続で出場し、当時からタッグを組んだ元ハウスキャディーの鈴木美穂さんと54ホールを回った。鈴木さんは結婚して退職していたが、今大会のために復帰を依頼。プレーオフ前の18番では、刻もうか悩んでいた第2打を「いくしかないじゃないですか」と強気のアドバイスで2オンに成功。その後のイーグルパットも「とにかく打って」との助言で寄せて、楽々バーディー。「よく打てました」と褒められたことを明かした。

 49歳でプロに転向し、会社勤めをしながらツアーに出場する異色の経歴の持ち主だが、約20年前は虚弱体質で体調を崩しやすく、試合後に1週間ほど休むこともあったという。それでも筋トレなどを重ねて体重を増やし、体力をも強化。1年半前からは乱視にも悩まされ、パッティングのラインを読みづらかったが、キャディーとの二人三脚で乗り越えた。「(プロに転向して)5年しかやれないと思っていたけど、7年やれている。やっぱりゴルフは楽しい」と充実した表情を浮かべた。

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