◆米男子プロゴルフツアー プレーオフシリーズ最終戦 ツアー選手権 最終日(5日、米ジョージア州イーストレイクGC=7346ヤード、パー70)
4月のメジャー、マスターズ王者の松山英樹(LEXUS)は26位で出て4バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの70をマーク。通算イーブンパーの26位で今季を終えた。
年間ポイントの上位30人が出場できる最終戦は、2019年からシーズンのポイント成績を反映したハンディキャップ戦となり、総合ポイント1位のパトリック・カントレー(米国)は初日10アンダーからティーオフ。同22位の松山は初日1アンダーからのスタートとなっていた。今大会の最終成績がそのままシーズン成績となる。
歴代2位に並ぶ8年連続出場の日本のエースは、48歳で米ツアー通算8勝のスチュアート・シンク(米国)と同組でのラウンド。黄色の勝負ウェアに身を包んで1番からスタートした。3番で2打目をグリーン手前バンカーに入れてボギーが先行した。6番パー5は3・5Mのバーディーパットを沈めた。
後半は12番で、2打目をピン左上2Mにつけてバーディーを先行させた。14番は4オン2パットのダブルボギー。前日にダブルボギーを喫した池越えの15番パー3は、第1打をピン左1・5Mにつけて伸ばした。17番は2打目がグリーン手前バンカーにつかまってボギー。最終18番パー5は3打目を30センチに寄せてバーディー締め。フェアウェーキープ率は4日間で自己最高の64・29%。積極的にピンを狙っていったが、パーオン率は44・44%と苦しんだ。
ホールアウト後のテレビインタビューで松山は「順位が順位ですし。(第1打が)フェアウェーに行けば、ピンしか見ないゴルフをしたらパーオン率はすごく低くなった」と説明した。その中で「(ピンを)狙っていく時の違和感がまだある。そこが今なかなか上位にいけない部分だと思う。あとはパットが上手くいけば上位に行けると思います」と現在地を自己分析した。
コロナ禍で難しいシーズンとなった本格参戦8季目の今季は26戦に出場し、4度の予選落ち。目沢秀憲コーチを新たに迎え、今年4月のマスターズでは日本男子初のメジャー制覇の歴史的快挙を成し遂げた。昨年11月のヒューストンオープンと今年6月のセントジュード招待で2度の2位にも入った。ただ、トップ10入りは8季目で自己最少の3度のみだった。その点に世界屈指のアイアンの使い手は不満顔だ。「なかなか思うようなシーズンは送れなかったですけど、その中でも1個(マスターズ)大きいのが来たのはすごく大きかったと思いますし、自信にもつながった。やっぱり上位に何回も何回も行っている中で、そういうのを取りたい」と本音を口にした。
8年連続のプレーオフシリーズ最終戦(出場30選手)進出は、世界最高峰の米ツアー歴代2位に並ぶ大偉業でもある。コロナ感染から復帰した8月の東京五輪から過酷な6連戦を終えて「(今大会が)始まる前は頑張ったな、と思って。ある程度、良い順位で終われたら良かったなと思うんですけど、この内容じゃちょっと…。悔しい思いをして来季を迎えると思う。まずはしっかりと休んで。今ちょっと、ゴルフしたくないくらいしんどくなってきているので」と苦笑いで胸の内も明かした。
世界ランク4位のパトリック・カントレー(米国)が69で回り、通算21アンダーでツアー通算6勝目。年間王者として1500万ドル(約16億5000万円)を獲得した。68をマークした世界ランク1位のジョン・ラーム(スペイン)が1打差の2位だった。