西村優菜、完全&2週連続優勝「ギャラリーの前での優勝も初めてですごくうれしい」


通算15アンダーで優勝し笑顔でバンザイする西村優菜

通算15アンダーで優勝し笑顔でバンザイする西村優菜

◆女子プロゴルフツアー 報知新聞社後援 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン最終日(26日、宮城・利府GC=6591ヤード、パー72)

 賞金ランク3位の西村優菜(21)=スターツ=が5打差の単独首位で出て4バーディー、2ボギーの70で回り、大会記録を1打更新する通算15アンダーで初の2週連続優勝をツアー史上4番目の年少記録で飾った。過去3勝は最終日逆転だったが、初日から首位を一度も譲らぬ初の逃げ切り劇での完全Vとなった。次週のメジャー、日本女子オープン(30日開幕、栃木・烏山城CC)はツアー史上3人目の3週連続優勝に挑む。

 身長150センチの“小さな巨人”が、ツアー唯一の東北開催大会を制した。最終18番。西村は1メートルのバーディーパットを沈めると、プロとなって初めて味わう勝利の喝采を浴びて2度、笑顔で両手を広げた。「2週連続優勝も、ギャラリーの前での優勝も初めてですごくうれしい」とほほ笑んだ。仙台名物で大好物の牛タンを5日間食べ続けて力に変え、完全Vを飾った。

 初めてリードして迎えた最終日。5打差つけていたが、逃げ切りの重圧に冷たい秋風も加わり、ショットが乱れた。5番でグリーン左奥に第2打を外して今大会初ボギー。同組の原英と浅井が伸ばす中、8番パー5では3打目をミスしてボギーで2打差に迫られた。「いつもより緊張感があり、自分のプレーに集中できなくて難しかった」。それでも得意の小技を軸に踏ん張った。9番で2・5メートルのパーパットをねじ込み、右拳を揺らした。2差で迎えた池越えの15番パー3。6アイアンでピン手前1メートルにつけるバーディーで勝負を決定づけた。

 1988年のツアー制施行後、3週連続優勝は07年の全美貞(韓国)、19年の鈴木愛の2人だけ。次週と同じ会場で行われた16年日本女子オープンは高1のアマチュアでツアー初出場だった。持ち味の小技で難設定を耐えてイーブンパーの6位。「すごく難しかった印象。5年たってどう感じるのか、すごくワクワクしています。1試合、1試合頑張ってできるだけ上に」。成長著しい21歳が賞金女王への階段を一気に駆け上がる。(榎本 友一)

 ◆西村 優菜(にしむら・ゆな)2000年8月4日、大阪・堺市生まれ。21歳。5歳からゴルフを始め、大商大高1年時にツアーデビュー戦の16年日本女子オープンで6位。18年アジア女子アマ2位。19年11月のプロテストに日本人最上位の2位で一発合格。得意クラブは9アイアン。憧れの選手は宮里藍さん、田仁智(韓国)。150センチ、50キロ。家族は両親、姉、弟。

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