プロ14年目で初V狙う安本大祐が66で2打差4位浮上「とにかく必死」


安本大祐

安本大祐

◆男子プロゴルフツアー バンテリン東海クラシック 第2日(1日、愛知・三好CC西C=7300ヤード、パー71)

 第2ラウンドが行われ、3打差の8位で出たプロ14年目の安本大祐(テラモト)が5バーディー、ボギーなし、ツアーでの自己ベストスコアに並ぶ66をマーク。通算9アンダーで2打差の4位に浮上した。「とにかく必死に一打、一打大切にプレーできている。それがいいスコアにつながっているんだと思います」と一日を総括した。

 身長175センチ、体重50キロのやせ形だが、昨季ツアーの平均飛距離は306・69ヤード(ラウンド数不足で参考記録)の飛ばし屋だ。10番からスタートし、555ヤードの12番パー5。武器を生かして2オンに成功し、ピン奧から3メートルのイーグルこそ外したが、幸先良くバーディーを奪った。後半の1番までに5つ伸ばしたが、風が強まった終盤は「しっちゃかめっちゃかだった」とショットが乱れて再三ピンチを迎えた。それでも小技でしのぎ、2番から8ホールをパーとした。「スコア自体は満足しているけど、ハラハラするようなゴルフ。ただ、僕の持ち味はそういうゴルフです」と笑い飛ばした。

 2008年12月にプロ転向し、10年7月のサン・クロレラ・クラシック(65位)でツアーデビュー。だが、これまでは平たんな道ではなかった。翌年のツアー出場権を懸けたQT(予選会)に毎年のように挑戦。11年~17年の7年間で、13年以外はレギュラーツアーでの獲得賞金が「0」だった。「試合に出るたびに、次の試合に出られるかな、お金はやばいな、とはずっと考えてやっていた。金銭的に続けたくても続けられない恐怖があった」。崖っぷちな局面で戦ってきた。

 ただ、今季は新型コロナウイルスの影響で外国人選手の来日が厳しい状況。その分、QTランキングで出場権を得る安本らにも資格が下りてきて、今大会を含め自身最多18試合に出場する。「こんなに試合に出たシーズンはない。そういう意味でチャンスをもらっている」。前週のパナソニックオープンで自己最高11位となるなど、賞金ランク76位。初の賞金シード獲得となるランク65位以内を目標に据える。

 20代で妻・友香さんと結婚し、11月で4歳になる長男・宗祐ちゃんも生まれた。家族のためにも結果を残したい。「試合に出て活躍したい思いが強い」と語る34歳。プロ14年目で最大のチャンスを生かし、ツアー初優勝へ突き進む。

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