星野陸也、ゴルフ日本シリーズJTカップ優勝で「濃い1年」の集大成に


7月、東京五輪に出場した星野陸也

7月、東京五輪に出場した星野陸也

◆星野陸也(25)=興和=4年連続4度目出場<東京五輪日本代表、関西オープン、アジアパシフィックオープン・ダイヤモンドカップ優勝>

 20―21年シーズンの国内男子プロゴルフツアー最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップは12月2日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)で行われる。21年のツアー優勝者をはじめ、賞金ランク上位の総勢30人が出場する。

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 25歳は「濃い1年」を過ごした。4月と5月に1勝ずつを重ね、6月20日付の世界ランクで76位に浮上。マスターズを制した松山英樹に次ぐ日本勢2番手で東京五輪の出場権をつかんだ。「前半戦で最低2勝しないと五輪は無理という状況で、まさかクリアできるとは思わなくて」と笑った。

 幼少時から卓球やサッカーに励み、五輪はテレビで熱中してきた。初出場で開会式にも参加し、感じたことは「この緊張の中、メダルを取るのがいかにすごいことか」。卓球の混合ダブルス・水谷隼と伊藤美誠の“みまじゅん”ペアの金メダルには勇気をもらった。競技では初日に第1組で競技開始を告げる第1打を放った。38位で終え「もっと成績は残したかったけど、貴重な経験ができた。また五輪に出たい」と24年パリ大会にも意欲を示した。

 五輪前には6月の全米オープン(26位)など海外メジャー3戦にも出場。「ショットやアプローチで多くの打ち方を練習してきて手応えをつかめた」と充実の表情だ。

 今季ツアーで3勝を挙げ、賞金ランク3位につける。最終戦は2年ぶりの有観客開催で、「観客の前で優勝して、賞金王を決めたい気持ちがすごくある」と決意。中国の戦国模様を描いた人気アニメ・キングダムにハマったという飛ばし屋が、飛躍の年の最終戦で天下を取る。(宮下 京香)

 ◆星野 陸也(ほしの・りくや)1996年5月12日、茨城・友部町(現・笠間市)生まれ。25歳。6歳でゴルフを始め、茨城・水城高から2015年に日大進学も2年で中退し、16年夏にプロ転向。18年フジサンケイクラシックでツアー初V。今季3勝し、通算5勝。ツアーでドライバー平均飛距離は300・3ヤードで6位。愛称はリッキー。186センチ、76キロ。家族は両親と姉、妹。

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