稲見萌寧、初日61位から4位浮上!逆転女王がやってきた


1番をスタートした稲見萌寧(カメラ・今西 淳)

1番をスタートした稲見萌寧(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー開幕戦 ▽ダイキンオーキッドレディス 第3日(5日、沖縄・琉球GC=6590ヤード、パー72)

 13位から出た昨季賞金女王の稲見萌寧(22)=Rakuten=が5バーディー、1ボギーのこの日ベストスコア68で、通算6アンダーの4位に浮上した。首位とは4打差。過去10勝中5勝を最終日の逆転で達成しており、開幕戦から頂点を射程に捉えた。69の渡辺彩香(28)=大東建託=、70の黄アルム(韓国)が10アンダーで首位に並んだ。

 稲見が日に日に調子を上げてきた。前半でショットを軸に3つ伸ばすと、13番で10メートルを沈めてバーディーを奪い、この日ベストの68で4位浮上。「パットが初日から少しずつマシになった」。予選で連日の32パットと高麗グリーンに苦戦したが、28パットと適応してみせた。

 昨季は9勝を挙げ、初の賞金女王となり多忙なオフを過ごした。昨年12月、今年1月は普段の練習量を10とすると「2くらい」と明かすなど、開幕前から不安を口にした。それでも「シーズンに入ったらやるしかない」との言葉通り、初日の1オーバー61位から優勝争いまで持ってきた。「何とかうまく(ゴルフが)かみ合って、少しずつ良くなっている」とうなずいた。

 昨秋に痛めた腰の負担を考え、重りを使ったトレーニングはできていない。ウェートで肉体改造をして迎えた昨年の今頃と比べ「筋肉量が落ちて若干疲れやすい」としながらも、「夏前に体重が落ちないよう筋力を上げたい。少しずつ戻したい」と前向きだ。大会中もホテルの部屋で約1時間、自重で体を動かして、懸命に体力向上を図る。

 過去10勝中、5勝を最終日の逆転で飾り、最大逆転は3差(2度)。今回はホールアウトした時点で首位と6差あり「私は(優勝に)関係ないくらいの感じで楽しくできれば」と冷静に見据えていたが、結果的に4差に縮まって最終日へ。今季目標である「まず1勝」のチャンスがいきなりやって来た。(岩原 正幸)

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