横峯さくら「こどもの日にいいプレーができて良かった」 悲願ママで優勝へ7位好発進


1番スタート前、夫でキャディーの森川陽太郎さん(左)と穏やかな表情を見せる横峯さくら。初日2アンダー7位の好位置につけた(カメラ・今西 淳)

1番スタート前、夫でキャディーの森川陽太郎さん(左)と穏やかな表情を見せる横峯さくら。初日2アンダー7位の好位置につけた(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー 今季メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第1日(5日、茨城・茨城GC西C=6680ヤード、パー72、報知新聞社後援)

 ツアー通算23勝で2009年賞金女王の横峯さくら(36)=エプソン=が1イーグル、1バーディー、1ボギーの2アンダー、70で首位と6打差7位と好発進した。昨年2月に長男を出産し、8年ぶりに米ツアーから国内復帰したママゴルファーは「こどもの日にいいプレーができて良かった」と笑顔。出産後初となる、14年11月の大王製紙エリエールレディス以来のツアー優勝&自身メジャー3勝目を目指す。

 母として、ゴルファーとして“二足のわらじ”で挑む横峯が長年の経験を武器に難コースを2アンダーと攻略した。「このメジャーをアンダーパーで回ることができて良かった。ゴルフでいっぱいいっぱいで、こどもの日のことを忘れていたが、いいプレーができて良かった」と安堵(あんど)した。

 圧巻は前半にパーを続けて迎えた10番パー4だ。残り109ヤードからの第2打を48度ウェッジでカップインさせ、イーグルを奪った。「いいショットだなと思ったけど、入ったとは思わなかった」と驚いた。

 昨年2月4日に第1子となる長男・桃琉(とうり)君を出産。1歳3か月になる愛息はおもちゃのクラブを握り「たまに(私が)テレビに映ると分かるみたい」と成長に目を細める。今週は国内ツアーで「初めて(息子を家に)置いてきている」。夫でキャディーの森川陽太郎さん(41)の両親が面倒をみており「いい意味で自分の時間をゴルフの方に(専念)できる。大変助かっている」と感謝した。母を認識して「泣いてしまう」という理由でテレビ電話も“封印”している。

 今季は8年ぶりに国内を主戦場とし「ママで優勝」と目標を掲げる。過去、出産後にツアー優勝した日本人選手は若林舞衣子ら6人。出産1か月後の初練習ではドライバーショットが180ヤードしか飛ばなかったが、この日は平均259・5ヤードを記録。7位発進と“強い母”は「いいスタートが切れたので明日も頑張ります」とメジャー優勝を見据えた。(岩原 正幸)

 ◆出産後にツアー優勝した日本人選手(参考記録) 88年のツアー制施行後では、森口祐子、樋口久子、木村敏美、山岡明美、塩谷育代、若林舞衣子の6人で、若林の21年GMO&サマンサ・カップが最新。うち、出産後にメジャーを制したのは森口(90年日本女子オープン)だけ。

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