諸見里しのぶさん、2位と6打差は安全圏でもメジャーのタフな設定で、何が起こるかわかりません


11番、ティーショットを放つ山下美夢有(カメラ・小林 泰斗)

11番、ティーショットを放つ山下美夢有(カメラ・小林 泰斗)

◆女子プロゴルフツアー 今季メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第3日(7日、茨城・茨城GC西C=6680ヤード、パー72、報知新聞社後援)

 山下美夢有(みゆう、20)=加賀電子=が、国内メジャー初制覇に王手をかけた。2位に1打差の首位で出て6バーディー、1ボギー、この日のベストスコア67をマークし、通算11アンダーに伸ばした。過去にメジャー最終日の最大逆転は5打差で、2位と6打差は“安全圏”。初日から首位を走り、1988年のツアー制施行後、4日間のメジャーでは日本人4人目となる完全Vでのメジャー初制覇とツアー2勝目を狙う。

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 山下選手は本当に隙のない一日でした。象徴的だったのは18番の第2打です。左足下がりで球の上がりにくい難しいライ。目前に木がかかる左ラフからUTでピンそば6メートルまで難なく運び、好調さを感じました。

 ショットは構えてから打つまでリズムが一定。自信を持って打てている印象です。アイアンの打音がとても良くて、ミート率も高くて打ち出しの方向、飛び出しの高さ、速さも安定しています。まさに思った所に打つことができていてこの日のパーオン率は77・78%、3日間でも79・63%でともに全体1位です。

 最終日は天候も回復してグリーンは再び硬く、速くなります。1ヤードのミスも許してくれないメジャーのタフな設定で、本当に何が起こるかわかりません。6打差2位の青木選手、安田選手は前半が勝負になります。どれだけ早く差を縮めて重圧をかけられるか。山下選手は今日のように、ドライバーからパターまでしっかり打ち抜く強い覚悟を持てるかがポイントになると思います。(女子プロゴルファー=09年大会覇者・諸見里しのぶ)

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