今平周吾が逆転の今季初Vで全英切符「賞金王は取りたいけど、目の前の目標はメジャーです」


逆転で今季初優勝の今平(カメラ・宮崎 亮太)

逆転で今季初優勝の今平(カメラ・宮崎 亮太)

◆男子プロゴルフツアー アジアパシフィックオープンダイヤモンドカップ  最終日(15日、茨城・大洗GC=7163ヤード、パー70)

 1打差5位からスタートした今平周吾(29)=ダイヤ=が3バーディー、1ボギーの68で回り、通算8アンダーで逆転優勝を飾った。昨年9月のフジサンケイクラシック以来、通算6勝目で今季初V。海外メジャーの第150回全英オープン(7月14~17日、セントアンドリュース)の出場権を獲得した。18、19年の賞金王は世界最高峰の戦いでの活躍と賞金王奪還を期す。アマの鈴木晃祐(21)=東北福祉大4年=がコース記録の63で回り、1打差の2位と大健闘した。

 約2万5000本の松が生える日本有数の難関コースで、今平の正確無比のショットが生きた。特に難しい17番パー4。第1打でフェアウェーをキープし、第2打で確実にグリーンに乗せてパーをセーブした。クラブのグリップを短く握る特徴を持つ今平は、さらに短くグリップの真ん中辺りを握った。「曲げたくない時、どんどん短く握ります。自然とそうなる」と笑顔で振り返った。

 手練の今平でさえ第3日にダブルボギーをたたいた17番。この日は首位に並んでいた桂川がボギーをたたいて勝負あり。唯一、今大会で4日間ともアンダーパーでプレーした今平が、美しくも難しい大洗GCの戦いを制した。

 今大会の優勝には海外メジャーの全英オープンの出場権が与えられる。「優勝というよりもメジャーに出るという目標を達成したかった」と話す。18、19年に賞金王に輝いた今平は19年と20年に海外メジャー6試合に出場したが、昨年は1試合も出場できなかった。「いつも出場できていた頃よりもメジャーへの思いが強くなった。やはり、世界最高峰の舞台で戦いたい」と目を輝かせて話した。

 全英オープンには16、19年に出場したが、いずれも予選落ち。今年の全英オープンは150回大会で開催コースはゴルフ発祥の地と言われるセントアンドリュースだ。「小さい頃からテレビで見ていた。そのコースに立てることはうれしい。予選通過して、いい成績を残したい」と意気込む。

 今回の優勝で賞金ランクは14位から5位に急浮上。3年(2シーズン)ぶりの賞金王奪還が見えてきた。「もちろん、賞金王は取りたいけど、目の前の目標はメジャーです」。大洗からセントアンドリュースへ。今平は日本の難コースを制した誇りを持って世界に挑む。(竹内 達朗)

 ◆今平の優勝用具 ▽1W=ヤマハ・RMX116(ロフト角10.5度)▽3W=テーラーメイド・SIM2▽5W=テーラーメイド・M5▽3U=タイトリスト・910H▽4I=ヤマハ・RMXフォージドプロトタイプ▽5~9I、PW=ヤマハ・RMX VDツアーモデル▽52度ウェッジ=タイトリスト・ボーケイSM9▽60度ウェッジ=タイトリスト・ボーケイ2021プロトタイプ▽パター=キャロウェイ・オデッセイ2ボールテン▽ボール=タイトリスト・プロV1X

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