◆日本男子プロゴルフツアー ▽ゴルフパートナー・プロアマ 最終日(22日、茨城・取手国際GC東C=6804ヤード、パー70)
2差2位で出た今平周吾(29)=ダイヤ=が、逆転で初の2週連続優勝を飾った。6バーディー、1ボギーの65で、通算22アンダーで首位に並んだ近藤智弘(44)=三甲ゴルフ倶楽部=、大槻智春(32)=真清創設=との3人によるプレーオフ(PO)を2ホール目で制し、ツアー7勝目。勢いに乗り、大会翌日の23日に1日36ホールを回る全米オープン(6月・マサチューセッツ州)の最終予選会(千葉)で、海外メジャーの出場権をつかむ。
PO2ホール目。今平が5メートルのバーディーパットを決めきった。近藤が4メートルを外して決着。だが、クールな男の表情は緩まず、淡々とグリーンを下りた。その後、優勝スピーチを終えると、同い年の竹安俊也に通算7勝目で初めてウォーターシャワーで祝福され、やっと笑みがこぼれた。2週連続Vは自身初で、ツアーでは16年の谷原秀人以来6年ぶりの偉業だ。「(水は)嫌ですね。冷たいし。でもうれしいです」と言い直し、喜びをかみ締めた。
2差を追った最終日は、先週に続く逆転Vへ、「やってみたい」と、物静かな男が気迫のスタート。1番からボギーで同組のアマチュアがバーディー。2番は第1打を最初に打つ、オナーをアマに取られたが、「そういうこともある」と冷静だ。首位にいた大槻が13番でバーディーを奪い、一時は3差に開いたが15番で5メートル、17番で2メートルを決めて土壇場で首位に並んだ。POは2ホールともグリーンを捉え、隙のない攻めでパー、バーディーで初めて制した。
昨年まで5勝中4勝が秋以降だったが、今季は早くも2連勝でスタートダッシュに成功だ。昨年までのウェートトレを減らし、自重やチューブを使ったスイングに特化したものに変えて、「ショットの調子がいい」と奏功。18、19年賞金王がランク2位に浮上し、タイトル奪還を視界に捉えた。
もう一つの大きな目標が「海外メジャー挑戦」。大会翌日の23日に、休みなしに6月の全米オープンの出場権をかけた最終予選会に臨む。前週Vで得た7月の全英切符に続く権利をつかみに行く。今大会中も同時期開催の全米プロの録画放送を見て気持ちを高めた。「切符を取りたい」と、勢いそのまま世界に挑戦だ。
(宮下 京香)