松山英樹が9バーディ、1イーグルで初の10アンダー…全米プロ前哨戦で万全3位


松山英樹

松山英樹

◆米男子プロゴルフツアー AT&Tバイロン・ネルソン 最終日(15日、米テキサス州TPCクレイグランチ=7468ヤード、パー72)

 7打差18位から出た松山英樹(30)=LEXUS=が62と伸ばし、通算24アンダーの3位で終えた。1イーグル、9バーディー、1ボギー、ツアーで自身初めて1日2桁アンダーパーを記録する猛チャージ。男女を通じ日本人初のメジャー2勝目に挑む全米プロ選手権(19日開幕、オクラホマ州サザンヒルズCC)へ弾みをつけた。李京勲(イ・キョンフン、韓国)が26アンダーで大会連覇となるツアー2勝目を挙げた。

 “バーディー合戦”の展開で、松山の猛チャージが光った。17年ブリヂストン招待最終日の9アンダーを超え、初の1日10アンダーとなる62をマーク。今年1月のソニーオープンなどの通算23アンダーを上回り、初の24アンダーに乗せた。3位に入り「25アンダーを想定していたが、1打足りなかった。でも1日で2桁アンダーは今までにない。ちょっとうれしい。来週に向けていい弾みになった」と笑みを見せた。

 序盤からショットで攻めた。2、3番でバーディーを奪うと、5番からは怒とうの4連続バーディーだ。8番で2メートルを沈めると一時首位に立った。後半もブレーキをかけず、上位陣の伸ばし合いに加わり、迎えた18番パー5。残り230ヤードから5ウッドで2オンし、ピン左1・8メートルにつける好ショットを見せた。圧巻のイーグルで締め、観客からの拍手に納得顔でうなずいた。

 3月上旬に首から肩甲骨にかけて痛みを発症した。4月に連覇に挑んだマスターズ(14位)後は、日本への一時帰国も含め4週間のオフを過ごし、今大会でも初日後はショット、パットともに軽めの練習で切り上げるなど慎重に調整を重ねてきた。5戦ぶりのツアー出場となった今季メジャー第2戦、全米プロ選手権の“前哨戦”で万全をアピールし、次戦での偉業を予感させるフィニッシュ。「思ったよりできたかな」と自らに合格点を与えた。

 次戦では、昨年4月のマスターズに続く、男女を通じ日本人初のメジャー2勝目に挑戦する。周囲の期待は高まる一方だが「コースが全然違うと思うので、早く対応できるように。来週は来週。切り替えて頑張りたい」と冷静に本番へと向かう。

 ◆松山の記録

 ▽1日10アンダーは自身初 これまでは9アンダーが最高で、17年8月に優勝した世界選手権シリーズ、ブリヂストン招待(パー70)の最終ラウンド(R)で61をマーク。19年8月のBMW選手権(パー72)の第2R、最終Rでともに63を出しており、今回は1打更新した。

 ▽4日間で自身初の通算24アンダー これまでは、米ツアーでは16年10月の世界選手権シリーズ、HSBCチャンピオンズと今年1月のソニー・オープンで、日本ツアーでは16年11月の三井住友VISA太平洋マスターズで3戦とも通算23アンダーに伸ばして優勝している。

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