「ゴルフ天才少女」須藤弥勒が史上初のジュニアメジャーグランドスラム! スポンサー8社の実力証明


ジュニア欧州選手権を制し、優勝トロフィーを掲げる須藤弥勒。ジュニアグランドスラムを達成した(提供写真)

ジュニア欧州選手権を制し、優勝トロフィーを掲げる須藤弥勒。ジュニアグランドスラムを達成した(提供写真)

◆ジュニアゴルフ世界メジャー ジュニア欧州選手権10歳女子の部  最終日(2日、英国スコットランド・ロイヤル・マッセルバラGC=3983ヤード、パー72)

 2位に7打差をつけて首位からスタートした須藤弥勒(10)=ゴルフ5=は9バーディー、2ボギーの65で回り、通算12アンダーで完全優勝した。ジュニア世界メジャー5勝目&史上初のジュニア4大メジャーのグランドスラムを達成。8社のスポンサー企業を持つ「天才少女」がその実力を改めて証明した。

 今大会はコロナ禍の影響で予選が行われず、大会主催者がこれまでの実績で選考した世界トップレベルの選手を招待。10歳女子の部は16人が招待され、13人が出場した。弥勒は並み居る強豪を相手に圧巻のプレーを連発。最終ラウンドの17、18番で連続バーディーを奪い、有終の美を飾った。

 「1歳半の時からゴルフを始めて四つのビッグタイトルを取ることが目標にやってきました。ジュニアゴルフ史上初の快挙を達成できて本当に光栄です」と弥勒が感慨深く話した。

 全3日間で最高スコアをマークし続ける完全優勝。2位と14打の大差をつける圧勝だった。キャディーとして共に戦った母・みゆきさんは「主人(憲一さん)と弥勒が想像を絶する練習する姿をずっと見てきました。今回、キャディーとしてその成果を見える形で示すことができて須藤家にとって忘れられない日になりました」と目に涙を浮かべながら話した。

 ジュニアゴルフ界では、歴史や予選会を含めた参加人数の多さなどで、世界ジュニア(米カリフォルニア州サンディエゴ)、キッズ世界選手権(米ノースカロライナ州パインハースト)、マレーシア世界選手権(マレーシア・ジョホバール)、ジュニア欧州選手権(英国スコットランド)が4大メジャーと言われている。弥勒は2018年と19年に世界ジュニアを史上最年少で連覇。2020年にマレーシア世界選手権で優勝。昨年、キッズ世界選手権を制した。これまで3タイトルで計4勝。今回のジュニア欧州選手権優勝でメジャー5勝目。そして、史上初のジュニア4大メジャーのグランドスラムを達成した。

 「世界ジュニアのコース日本に一番近い。マレーシアはスコールが大変でした。キッズ世界選手権のコースはガラスのように速いグリーン。そして、今回、スコットランドは『一日に四季がある』と言われるほど変化する天候。全部違うコースで結果を出すことができて本当にうれしいです」。弥勒は誇らしげに優勝トロフィーを高々と掲げた。

 今年1月からアマ資格の規定が大幅に改定され、アマチュアゴルファーも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になり、抜群の実力と存在感を持つ弥勒のもとにはオファーが殺到。その中で、ゴルフ専門店の「ゴルフ5」と所属契約、並びにマネジメント契約。菓子・食品製造販売の「UHA味覚糖」とスポンサー契約、並びに体づくりための総合サポート契約。「いしど式」のそろばん教室を運営する「イシド」、自動車販売の「100%新車館」、飲料水製造販売の「サーフビバレッジ」とスポンサー契約。総合建設業を営むディーワイプランの住宅ブランド「ビスコッティハウス」と超異例のベルトスポンサー契約。地元の群馬・太田市に本社を置くタイヤ・ホイール専門商社の「ニッタタイヤ」とキャディーバッグのワッペンスポンサー契約。さらに家具などの企画・販売を行う国内有数の大手ニトリとスポンサー契約。弥勒のスポンサー企業は計8社に及ぶ。10歳のアマチュアとして超異例だ。

 「これからも『史上初』『日本人初』をキーワードに前人未到の記録に挑んでいきたいと思います。誰も成し遂げたことのないことを成し遂げたい」と大きな目標を明かした。大きな注目と重圧にも負けず、弥勒は前人未到の挑戦を続ける。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。10歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導で成長を続けている。17、18年に世界ジュニアゴルフで連覇。現在、ドライバーの飛距離は220~230ヤード。家族は父、元フィギュアスケート選手の母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。145センチ、52キロ。

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