宮里藍さん、国内女子の進化実感「ワンランク上がっている」 海外挑戦へ「視野を広げる選手増えれば」


1番ホール、乾杯の挨拶をする宮里藍さん(手前)(カメラ・岩田 大補)

1番ホール、乾杯の挨拶をする宮里藍さん(手前)(カメラ・岩田 大補)

◆女子プロゴルフツアー 宮里藍サントリーレディス プロアマ(8日、兵庫・六甲国際GC=6527ヤード、パー72)

 9日の開幕に向けて、大会アンバサダーを務める宮里藍さん(36)が会見を行い、後輩たちへエールを送った。

 3年ぶりに有観客(上限は原則8000人)で開催される大会に、宮里さんは「素直に、すごくうれしい。やはり観客の声援があった方が、選手にとっても相乗効果があると思う。私自身も引退して応援する力が改めて、どれだけすごいことだったか感じることが、たくさんある。プロ冥利に尽きるところが、選手にはあると思う。昨年よりも、より緊張感のある大会になると思う」と胸を高鳴らせた。

 2019年から3大会連続で、コースセッティングを担当。昨年から大きな変更点はないとしたが、「去年は難しいところへ(ピンの位置を)切ったつもりで17アンダーが出たので、今年は同等かそれ以上、出てほしい。今年は最終日に向けて、スコアがより伸びていくイメージでピンの位置を決めた」と、さらにハイレベルな競争となることを期待。セッティングの難しさを実感するなかで、より総合的な構成を模索していく意欲も明かしつつ、「イメージはしているが、イメージ通りにならないことの方が多いと実感しているので、そういった意味も含めて(選手からの)クレームは受け付けます」と笑わせた。

 現在の国内女子ゴルフ界についても、言及した。「すごく面白いと思って、見ている。若さと勢いがあっても、それに乗れない選手はたくさんいると思う。そこで西郷(真央)さんみたいに強さを見せつけられるのは、他の選手にとっても刺激になると思うし、そこで生まれる化学反応というか、先週の(稲見)萌寧ちゃんの優勝もそうだけど、しっかりと去年の勢いだけじゃなく、自分のゴルフをして勝つというタイプもいる。とても、見ていて面白い」。今季すでに5勝と独走する西郷や、昨季賞金女王で前週に今季初Vを挙げた稲見らを例に挙げつつ、温かいまなざしを向けた。さらに「縦距離の感覚とかは私たちの頃よりワンランク上がっていると思うし、ボールを止めて距離を合わせられる選手が増えたと感じている」と確かな進化を強調し、称賛した。

 今大会の優勝者及び2位の2人には、全英オープン(7月)の出場権が与えられる。現役時代、自身も積極的に海を渡って奮闘してきた宮里さんは「先週の全米女子オープンもそうだし、海外のツアーに出るチャンスがあれば、そこは視野を広げてくれる選手が増えてくれればいいなと思う」とチャレンジを推奨。そのうえで「メジャー大会につながる大きなチャンスなので、1人1人のモチベーションは違ってくると思う。なかなか出場するのは難しいので、自分でチャンスをつかんで挑戦してほしい」と今大会の一層の盛り上がりを願っていた。

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