稲森佑貴、逆転で今季2勝目 芳賀和希キャディー絆の男泣きに「もらい泣きしそうでした」


稲森佑貴

稲森佑貴

◆男子プロゴルフツアー ▽ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品 最終日(26日、栃木・西那須野CC=7036ヤード、パー72)

 1打差の2位からスタートした稲森佑貴(27)=国際スポーツ振興協会=が8バーディー、1ボギーの65で回り、通算23アンダーで逆転優勝を飾った。5月の中日クラウンズに続いて今季2勝目、通算4勝目。バッグを担いだ芳賀和希キャディー(27)は18番グリーンでうれし涙を流し、ライバルや観衆を感動させた。1打差の2位は大西魁斗(23)=ZOZO=。首位から出た49歳のベテラン・宮本勝昌(フリー)は2打差の3位に終わった。

 選手とキャディーの絆は固かった。通算22アンダーで大西と並んで迎えた18番パー4。残り147ヤードの第2打を放つ前、芳賀キャディーは稲森に話しかけた。「泣く準備はできている」。「泣かしてやるよ」と稲森は答えた。9アイアンで右手前5メートルにつけると、バーディーパットをしっかりと沈めた。その瞬間、芳賀キャディーは熱い涙を流した。「僕より喜んでくれて、もらい泣きしそうでした」と稲森は笑顔で話した。

 稲森は今季2勝目。5月の中日クラウンズを制した時は別のキャディーがバッグを担いだ。プロキャディー5年目の芳賀氏にとって待望の「初優勝」だった。

 女子ツアーのアース・モンダミンカップ第1日(23日)ではキャディーの問題が発生。プロキャディーという仕事がクローズアップされる中、芳賀キャディーのさわやかな涙が際立った。「僕の仕事は選手に気持ち良くプレーしてもらうことです」と芳賀キャディーは信条を明かした。稲森は「いつもテンションが高く、僕の気持ちを上げてくれた」と同い年の相棒に感謝した。(竹内 達朗)

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