山下美夢有は1番から狭いエリアを狙い、攻めの姿勢を貫いた…諸見里しのぶさんが分析


10番ホール、山下美夢有はティーショットを放つ(カメラ・岩田 大補)

10番ホール、山下美夢有はティーショットを放つ(カメラ・岩田 大補)

◆女子プロゴルフツアー ▽今季メジャー第2戦 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯 第3日(10日、京都・城陽CC=6555ヤード、パー72)

 ツアー史上12人目のメジャー連勝を狙う山下美夢有(みゆう、加賀電子)が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算12アンダーで首位を堅持した。2009年大会覇者でツアー通算9勝の諸見里しのぶさんが、山下の「隙のないゴルフ」を振り返った。

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 山下選手はスタートから高い集中力で攻めのゴルフを貫いた一日でした。全体的にピンが手前に切られた難易度の高いセッティングで、1番は手前のバンカーを越えたすぐ先に切られ、距離感を合わせるのが難しいロケーション。その中でも3打目でピン手前の狭いエリアに打ってきました。パーでしたが「スコアを伸ばしていくぞ」と攻めの姿勢を感じた一打でした。

 グリーン上でもその姿勢は変わらず、下りのパットも緩む事なく打ち抜いていました。好機はものにし、18番は3メートルのパーパットを決め、耐える場面は耐えて、隙のないゴルフを見せていました。

 傾斜地から砲台グリーンを狙う場面でもキレのあるショットが多く見られました。上体が傾き、スイングがブレやすくなりますが、インパクト時に前傾姿勢がキープされ、バランス良く打てていました。2日目よりもさらに安定感がありました。

 2打差に森田選手、3打差に三ケ島選手がおり、2人ともグリーン周りの技術が高い選手。フェアウェーキープし、好位置から攻めていければビッグスコアも出せる。最終日に逆転の好機は十分にあります。前半からいかにスコアを伸ばせるかが勝負のカギになってくると思います。(女子プロゴルファー)

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