勝みなみ、武藤敬司の引退試合生観戦で刺激 本格参戦の米ツアーへ弾み「ワクワク」


笑顔で18ホールを回った勝みなみ。開幕戦に自信を見せる(カメラ・今西 淳)

笑顔で18ホールを回った勝みなみ。開幕戦に自信を見せる(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー開幕戦▽ダイキンオーキッドレディス プロアマ(1日、沖縄・琉球GC=6590ヤード、パー72)

 女子プロゴルフツアー今季開幕戦のダイキンオーキッドレディスは2日から4日間、沖縄・琉球GC(6560ヤード、パー72)で開催される。今季から米女子ツアーに本格参戦する通算8勝の勝みなみ(24)=明治安田生命=は、「米ツアー1勝」を目標に据えつつ、国内3連戦で弾みをつける。ツアー最年少で、史上6人目(1988年のツアー制施行後)となる2年連続女王に挑む山下美夢有(みゆう、21)=加賀電子=は、24年パリ五輪日本代表入りへの意欲も示した。

 勝の“挑戦の一年”は、例年通り南国から幕を開ける。1日はプロアマ戦で最終調整。沖縄の太陽を浴びながら、笑顔で18ホールを回った。「ワクワクの方が強い。状態は悪くない。今まででは一番、開幕戦を迎える前ではいい」と、自信を見せた。

 昨年12月の米女子の最終予選会(QT)を5位で突破。「飛距離やパットなど、大きな部分は通用すると思った」。昨季日本ツアーで平均飛距離(253・21ヤード)4位、平均パット数(1・745)1位の実力者は新天地での成功へ手応えをつかんだ。今年2月には東京ドームで、プロレスラーの武藤敬司の引退試合を観戦。「本当にプロレスが好きで、ずっと(現役を)やられていたと思う。その気持ちは私もずっと忘れたくないと思った」と、自身も“ゴルフLOVE”を再確認した。

 ダイキンオーキッドは5度目の出場で昨年は4位。昨季は、10月の日本女子オープン連覇など2勝を挙げたが、「目標の3勝以上をクリアできなかったのが悔しい」と振り返る。米ツアーに主戦場を移す今季は開幕から国内3戦に出場し、23日からのドライブオン選手権(アリゾナ州)でツアー会員としてのデビューを飾る。

 「米国の雰囲気が違うコースを回れるのがすごく楽しみ」とワクワク感が高まる中、国内でも重要な試合が続く。2戦目の明治安田生命レディス(9日開幕・高知)は所属契約先が特別協賛のホステス大会。「長く応援していただいている。何が何でも今年は大会を盛り上げたい」。続く3戦目のTポイント×ENEOS(17日開幕)は地元・鹿児島での一戦となる。

 ルーキーとして米ツアーに臨む一年。昨年、古江彩佳(22)が英国で初優勝したのを刺激に、「まずはけがをしないでシードを取ること。1勝を目指して頑張りたい」と意気込む。母と2人で各地のホテルに滞在しながらの新たな挑戦。国内3戦から勢いをつけて、海を渡る。(高木 恵)

 ◆メルセデス・ランク 昨季から翌年度のシード権付与の基準が賞金ランクではなく、試合ごとの活躍度(順位)に応じた積算ポイントに変更された。優勝で得られるのは国内3日間大会で200ポイント、ダイキンオーキッドレディスなどの4日間大会では300ポイント、国内メジャーで400ポイント、海外メジャーで800ポイント。同ランク1位(年間女王)には4年シードが与えられる。

 ◆勝 みなみ(かつ・みなみ)1998年7月1日、鹿児島市生まれ。24歳。8歳からゴルフを始める。鹿児島高に入学直後の2014年4月、KKT杯バンテリンレディスで日本女子ツアー最年少15歳293日で初優勝。当時4人目のアマチュアVを成し遂げた。17年のプロテストに一発合格。飛距離とパットを武器に日本女子オープン連覇など通算8勝。157センチ。血液型AB。

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