
16番、2打目の後、笑顔を見せる吉本ひかる(カメラ・頓所美代子)
◆女子プロゴルフツアー 明治安田生命レディス 第3日(11日、高知・土佐CC=6228ヤード、パー72)
3人が並ぶ首位で出た吉本ひかる(24)=マイナビ=が7バーディー、ボギーなしの自己ベストタイの65。この日の最少スコアをマークし、通算16アンダーの単独首位で初優勝に王手をかけた。ここ2シーズンはシード落ちも経験したが、復調したショットで1998年度生まれの“黄金世代”で、12人目となるツアー優勝を目指す。通算3勝のささきしょうこ(26)=日本触媒=が67で2打差の14アンダー2位につけた。
これまでツアーで2位が3回。吉本が悲願の初Vへ後続を引き離した。18番で1・5メートルを沈め、この日7個目のバーディー。「ショットが安定して落ち着いてプレーできた」。フェアウェーを外したのは2度、グリーンを外したのも1度だけと精度の高いショットで65をマーク。渋野、畑岡らを擁する黄金世代で12人目の優勝に大きく近づいた。
オフはトレーニングと合宿で約10ヤードの飛距離アップに成功した。「ティーショットの不安がなくなった」と自信を持って開幕を迎え、前週は18位。過去に最終日最終組は5度あるが、いずれもV逸。春に2週連続2位と活躍した19年当時を「あの時は勢いでやっていた部分もある」と今は冷静に振り返る。今度こそという思いは誰よりも強い。最終日に向けて「どれだけ自分のプレーに集中できるか。しっかりできれば、優勝できるんじゃないか」。初タイトル目前の立場にも平常心を貫く。(岩原 正幸)
◆吉本 ひかる(よしもと・ひかる)1999年2月25日、滋賀県生まれ。24歳。9歳からゴルフを始める。滋賀短大付高出身。17年7月のプロテストに合格し、勝みなみ、小祝さくらと同期。19年に賞金ランク28位で初シードも、昨年はポイントランク68位で2季連続のシード落ち。今季はQTランク28位の資格で出場。師匠は中島敏雅コーチ。152センチ、53キロ。