岩田寛「冷めちゃったんです。冷めっぱなしでした」 日本勢トップの4位締めも


18番、ティーショットを打つ岩田寛(カメラ・今成 良輔)

18番、ティーショットを打つ岩田寛(カメラ・今成 良輔)

◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント 最終日(23日、茨城・PGM石岡GC=7039ヤード、パー70)

 13位で出た岩田寛(フリー)が6バーディー、1ボギーの65の猛チャージを見せ、通算13アンダーで日本勢トップの4位フィニッシュを決めた。「満足いくラウンドでは」と問われ、「いかないです」と即答。DPワールドツアー(欧州ツアー)と日本の共催大会でのトップ5入りにも「何も思わないです」と岩田節。今週は「冷めたゴルフ」が奏功した。

 今季開幕戦の東建ホームメイトカップで予選落ちし、前週の関西オープンは60位。今大会の開幕前も、気持ちはふさぎ込んだままだった。「(調子が)悪すぎて、始まる前にいろいろ考えていました。練習もしたくなかった」。第1ラウンドの途中に、モードを変換した。「もうどうしようもなくなっちゃって。それで冷めちゃったんです。ずっと冷めっぱなしでしたね。今も冷めています。元々冷めて見られるのに。今週ギャラリーの方で僕のことを見てくれた人は『何こいつ』って思っているかもしれない」。少し申し訳なさそうに言った。

 12、13番で5メートルを沈め、14番は100ヤードから2メートルにつけ、3連続バーディーと何に乗った。2打差に迫って迎えた15番で、アプローチが寄らずボギーで後退も、16、17番で連続バーディーを奪った。チャンスを量産した最終日のバックナインだったが、4日間の内容には納得いっていない。「ボギーを打ちたくないと思って。なんとか寄せられる方に汚いゴルフをずっとしていた」と振り返り、「うまく説明できないけど、打ちたくないショットとかあるんです。それをちょっと使ってしまった」と表現した。

 新しい発見もあった。「冷めたままやっていて、これいいなと思って。いつも怒っちゃうから。余裕を持って。『冷めている』って、言い方がよくないけど、ポジティブな『冷めている』です」。感情の起伏の少ないラウンドが、スコアと順位に結びついた。次週は2021年に優勝した中日クラウンズ。自称「冷めたゴルフ」は続くのだろうか。「来週になったらまた多分、怒っています」と、これまた即答。復調の兆しをつかみ、得意コースに乗り込む。

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