渋野日向子「だせえな…」24位から80位に急降下で2戦連続予選落ち 涙こらえ「ボロボロ」


18番、ホールアウト後に引き揚げる渋野日向子(カメラ・馬場 秀則)

18番、ホールアウト後に引き揚げる渋野日向子(カメラ・馬場 秀則)

◆女子プロゴルフツアー 宮里藍サントリーレディス 第2日(9日、兵庫・六甲国際GC=6513ヤード、パー72)

 24位から出た渋野日向子(24)=サントリー=は3バーディー、2ボギー、2ダブルボギーの75とショット、パットともに精彩を欠き、通算1オーバーの80位で2戦連続の予選落ちとなった。2020年の所属契約後では初の出場で、大会ホステスプロとして臨んだが2日間で姿を消し、ラウンド後は「悔しいしかない」と涙声だった。67の岩井千怜(ちさと、20)=ホンダ=が14アンダーで単独首位を守った。

 予選通過に2打及ばなかった。ホールアウトした渋野は、うつむきながらクラブハウスへと引き揚げた。「悔しいしかない。ショットもボロボロ。グリーンでもダメ、いいところなし」。必死に涙をこらえながら言葉をつないだ。国内での2戦連続予選落ちは20年以来、3年ぶり。「昨日(8日)よりもギャラリーさんが多く、頑張りたかったが申し訳ない」と受け入れるしかなかった。

 2つのダブルボギーが痛かった。6番パー3は、第1打を右バンカーに入れ、その後、奥のバンカーにもつかまった。9番は第1打を左のカート道付近に曲げると、70センチのボギーパットも失敗し、予選通過圏外へと沈んだ。終盤の17番では6メートルのバーディーパットがカップを抜け、「あそこは結構(気持ちに)きた」と肩を落とした。

 野球のバットを持つように、10本の指全体で握る「ベースボールグリップ」を今大会で初採用。左手親指付近のけが対策とみられる措置で大会に挑み、初日は2アンダー24位とまずまずの滑り出しだっただけに「昨日いいところにいられた分、だせえな…」と、自らを責めた。今後の米ツアーに向け「(現在の取り組みを)やらざるを得ない。練習してものにしないと」。予選落ち後もコースに残り、練習場で青木翔コーチ(40)の指導の下、球を打ち込んだ。

 次戦は22日開幕のメジャー、全米女子プロ選手権(米ニュージャージー州)が控える。「メジャーも迫っているし、不安要素はある」と認めつつも、「しっかり練習して頑張ります」と最後は前を向いた。海を渡り、笑顔を取り戻す。(岩原 正幸)

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